三者三様のアイデアと工夫

三者三様のアイデアと工夫
千葉県児童生徒・教職員科学作品展で受賞

 夏休みに作った作品の中から優秀なものが選ばれる平成25年度千葉県児童生徒・教職員科学作品展が10月に千葉県総合教育センターで行われた。その中から更に栄えある各賞に選ばれた市原市内在住の受賞者から話を聞いた。
 科学工夫作品の部で県商工会議所連合会会長賞を受賞したのは辰巳台中学校2年生の齊藤亜美さん。『およそ30秒の中に地震のようすを再現』という題目で震源から地表までの地震の伝わり方が見える模型を作成した。教科書の震源や震央の図を見て自分で作ってみたいと思ったという。スイッチを押すと裏にセットされた円筒がモーターで回転し、円筒に刺してあるマップピンが横一列に並んだ9個のマイクロスイッチを順に入れる。するとP波とS波が少しずつ地表に近づくことを示す電球が次々と点灯。順々にスイッチが入るようオルゴールの回転の仕組みを利用した。円筒が1回転するのに約30秒かかる。また、別のモーターでP波が届いた時の縦揺れ、S波が届いた時の横揺れが地表に伝わり家の模型が振動する。
 壁にぶつかった時には父親がよき相談相手。過去に2度の受賞経験を持つが「今までで一番いい賞がもらえてとても嬉しかった」とはにかみながら話した。手芸で小物を作ったり編み物をするのが趣味なのだとか。
 ちはら台桜小学校5年生の高橋真帆さんは同部門で優秀賞に選ばれた。絵を描くのが苦手だという高橋さんがデジタルカメラの仕組みから思いついたのは絵が上手に描ける道具『レンズの画像をなぞると絵が描ける箱』。空き箱の横側に望遠鏡のレンズをはめ、箱の中に45度斜めの鏡を取り付けた。レンズが捉えた風景などが鏡に反射して箱の下部に写るので、画用紙を入れておき画像をなぞれば本物そっくりの絵が描けるというもの。余計な光が入らないよう横にカーテンを貼り、目で見てなぞれるよう上部に覗き窓も作った。画像を下部に写すために「鏡の角度を考えるのが難しかったです。わからないときはおじいちゃんに教えてもらいました。賞がとれるといいなと思っていたので頑張ってよかったです」と話す高橋さんはそろばんが得意だというしっかり者。齊藤さんと高橋さんの作品は第72回全日本学生児童発明くふう展にも出展される。
 生徒たちの発想、思考の一助となればとの思いで五井中学校、理科の教諭である野田新三さん(43)が作成したのは3種のエコ発電装置。1つ目はペルチェ素子という部品の上に手の平またはドライヤーの熱、下からはファンで冷気を送り込むことで電圧を生じさせる温度差発電、2つ目は電気を光にするLEDを逆利用し、LEDに光をあてて発電させるLED発電、3つ目は電子オルゴールなどに使用されている小型のスピーカーを指ではじいたり叩いたりして得る振動を利用する衝撃発電。教科書でもエコ発電が扱われており、授業中に実験を試みたが発電量が少なく結果がわかりにくかったという。「大型LEDを使うなど、発電結果を示すオルゴールの音がはっきりと鳴るように工夫し、休み時間などに生徒が自由に触って興味を持ち、理解できるような教具を作るため安全性と耐久性も考慮しました」と話す野田さんが大切にしているのは自らの感覚。幼少の頃から欲しいものは手作りすることが多かったそうだが、設計図や物差しを使うことはあまりしない。現物合わせで自由に作ることが楽しいのだとか。自作教具の部で県知事賞を受賞し「これからも教材開発に取り組んでいきたい」と意気込みを語った。3つの装置は重箱のように三段に重ねて収納ができるのもちょっとした工夫だ。

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