アートとダンスのコラボレーション『内田未来楽校』で開催

 市原市の里山を舞台に展開されている『中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス』。3月29日(土)・30日(日)には、『内田未来楽校(旧内田小学校)』でアートとダンスのコラボレーション『櫻井郁也ソロダンス公演―記憶の海をわたることから―』が上演された。
 昭和3年に建てられた旧内田小学校。築80年を超える木造校舎は、地域の卒業生ら有志によって今も守られている。卒業生の思いが詰まる教室を使った『内田のためのインスタレーション―赤、黄、青、白、緑、桃の調和―』は、様々な素材を組み合わせ、配置・構成した空間全体を芸術作品として見せるインスタレーション作家、瀧澤潔さんの作品。2万個のワイヤーハンガーが教室を取り巻き、中央にはハンガーにかけられた樹脂で固められた古着のTシャツが吊るされている。Tシャツだけが明るく照らされ、不思議な時間が流れる。
 今回その作品とダンスの融合を見せる舞踏家・櫻井郁也さんは、美術・音楽・照明を巧みに操り、シンプルかつストイックな身体表現で見る人に生きる力、喜びを呼び起こす作品を生み出してきた。
 30日の日曜日はあいにくの天気だったが、校舎裏に作られた手作りの木の舞台に現れた白塗りの櫻井さんの手にはビニール傘。ゆっくり、ゆっくりと踊り進む櫻井さんに一気に皆の視線が注がれる。一瞬にしてその場の空気が変わった。校舎の中に移動してからも、その動きは止まらない。音楽と照明、それに瀧澤さんの作品が異次元の空間へと誘う。
 そんな時間が1時間は続いただろうか。『いちはらアート×ミックス』では会期中、様々な場所で新たな芸術作品に触れられる。そんなお祭りだ。

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