和のおもてなしを体験

 子どもたちに日本の伝統文化へ親しんでもらおうと、3月27日、国分寺公民館で『和の心・茶道体験』が開催された。参加したのは小学生から高校生の8名で、ほとんどの子が茶道は初めて。
 まずは大日本茶道学会に所属する講師の鵜澤敏子さんから、茶道の行事や歴史の簡単な説明。「茶道には、関わりの深い『禅語』がよく使われます。『円相』と言う丸を描いた図には、お互いの気持ちを思いやり、さりげなく気働きのできる人になれるよう、努力していきましょう、という意味がこめられています」と、心構えや『足るを知る』などの格言を習った。
 次に子どもたちは接待側と客側のグループに分かれ、立ち居振る舞いの練習を交互に行った。最初は座る・立つ・襖を開ける・和室の歩き方などの基本。下座を柱側と覚えてから、立つ時は下座側の足、座る時は上座側の足、和室ではお客様が座る場所は歩かない、へりを踏まないなど、子どもたちは初めてのことに四苦八苦。客側の子たちが茶室で掛軸、花、香炉などの鑑賞や、菓子の食べ方、懐紙の使い方、お茶碗の持ち方、挨拶の仕方などを習う間に、接待側の子たちはお菓子の盛付け、お茶の点て方、運び方を学んだ。
「お作法は、どれも『ありがとう』の気持ちを表現しています。ですから、お菓子やお茶を出すとき、いただいたとき、どちらもさりげなく気遣ってお礼をこめて、という感じで、一礼をしましょう」と鵜澤さん。まごついたり、やり直したりする子もいたが、無事に全員が一通り茶席を体験。美味しい和菓子とお茶をいただいた。
 子どもたちは「知らないことばかりだったので緊張した」「立つ時、部屋に入る時の足の向きが難しかった」との感想。同時に「お茶を点てるのが楽しかった」「お菓子のちゃんとした食べ方を教えてもらえて良かった」と嬉しそうだった。

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】「手作りの電飾」木村順一  恒例の市原市写真連盟展が11/1(金)~6(水)、夢ホール(市原市更級・スポーツデポ市…
  2.  銚子市は、漁業と醤油の街として有名ですが、2012年に銚子市全域が日本ジオパーク委員会から「銚子ジオパーク」として認定されました。ジオパー…
  3. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…
  4.  10/12(土)から12/15(日)まで開催される、市原歴史博物館(市原市能満)の特別展「旅するはにわ~房総の埴輪にみる地域間交流~」。千…
  5. 【写真】日展 彫刻 2023年  都内六本木の国立新美術館にて、11月1日(金)から24日(日)まで『第11回日展』が開催…
  6.  秋の里山では、山の幸クリの殻斗(いが)の棘が茶色く変わり始め目立つようになる。葉が覆い茂っている林では見分けにくい。花が咲く6月と殻斗が割…
  7. 【写真】Frederic Edward Weatherly『Peeps into Fairyland(妖精の国を覗き見る)』 …
  8. 【写真】お店の前で。『十五や』のTシャツを着た藤本さん(後列中央)と田頭さん(右隣)  緑豊かな市原市東国吉で、県道21号…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る