房総往来

砂地が育む新玉 山里 吾郎

 白子町は外房の太平洋岸、九十九里浜の南部に位置する。白砂青松の砂浜に加えヨウ素や天然ガスなど豊富な地下資源にも恵まれ、独自の町興しを成功させている▼白子と言えば代名詞のようなテニス村。砂風呂と温泉。さらに最近の一番人気は地域ブランドにまで成長した「白子のタマネギ」。ワカメ、竹の子と続いた小欄の産地シリーズ。今回は砂地が育んだ新玉を求めて、潮の香漂う九十九里沿いの町を訪ねた▼今年の5月はとにかく暑かった。連休明けの10日(日)、茂原市に住む義弟夫婦の車に便乗し午前9時過ぎに出発。ちょうど「たまねぎ祭り」の開催日で予想をはるかに上回る大渋滞の中、何とか祭り会場にたどり着いた▼あちこちに積まれたタマネギの山。露店ではタマネギドレッシングやタマネギワイン、輪切りにした天ぷらの試食などまさにタマネギづくし▼熱気に煽られながらわれわれも新玉を手に入れようと砂地の畑に繰り出し、「タマネギ狩り」に挑戦した▼1人1,000円を支払いネットとハサミを受け取る。「10キロが目安だけど今日はサービスで詰め放題」。うれしい説明に奮い立ち、早速緑の茎を掴み勢いよく抜き取る。持ち上げるとまさに丸々太った新玉。柔らかい砂地のお蔭だろう。いとも簡単に抜き取り作業ははかどる▼茎と根をハサミで切り、ネットの隙間を埋めるように詰め込む。なるべく球状のものをうまく入れるのがコツの様で、「まだ入るよ」の女性陣の叱咤激励を受けながら懸命の作業。短時間とはいえさすがに汗が滴り落ちたが、時折吹く潮風が涼を運んでくれた。

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