「手を動かしていないと落ち着かないの。一生、勉強!」

 今春、『内田未来楽校』で開催されたイベント会場で、ポーセラーツ体験が行われていた。ポーセラーツとは、白磁に様々な転写紙を貼り、電気炉で転写紙を焼き付けるアート。オリジナルの食器等が作れ、器を自分好みに「デコれる」と、若い女性にも人気が高い。
 このアートの講師をしていた星野かづ子さん(66)。自身の作品展示コーナーの隣で、にこやかに女性たちとテーブルを囲む姿が印象的だった。隣町の堀越で暮らす星野さんは、自宅敷地内の工房で制作する傍ら、「ボランティア感覚で」近所の人や、市内の中学校で子どもたちに体験指導を行ったりしている。
 市内高滝出身で独身時代は銀行に勤務し、結婚後は県の職員として学校事務の仕事に就いた。そして、ドイツ旅行で西洋磁器の頂点といわれるマイセン磁器を見、「圧倒された」星野さん。帰国し、日本ヴォーグ社のポーセラーツ教室に通い、インストラクターの資格を取得した。10年前のことだった。同時期にパッチワークも始め、今も「新しい技術を習得したい」と市内の教室に通っている。
「若い頃から、手を動かしていないと、落ち着かないの(笑)。テレビを見ている時もパッチワークをやったり何かしら手を動かしている。妊娠した時も、そろばん1級を目指し挑戦しました。今は書道に夢中です」と、朗らかに笑う。
 定年後に造った工房に飾られたタペストリーやバッグ等のパッチワーク作品。「海外の作品を参考にしたり、パッチワーク教室の先生の指導を受けながら、他の人がやらないことをやってみたい。それで、イメージ通りのものができると、とても嬉しい。やり甲斐を感じます!」いきいきとした表情をみせる。
 厚生保護女性会に入り、地区の花壇の手入れ、子どもや独居老人の見守りなどの活動に参加し、生涯大学で地域活動を学び、今は園芸科を受講しながら、畑で野菜づくりも楽しむ。「勤めていたので、なかなかご近所づきあいもできなかった。それが今、野菜作りを通して、生育状況などの話題で、地元の人たちとの会話も生まれ、地域に溶け込んできたと実感する日々です」嬉しそうに話す。これからも、「一生、勉強!」と、意欲満々な星野さんだった。

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