ドラゴンハイパーコマンドユニットも登場!市原の安全は我らが守る

 1月10日(日)、市原市総合防災センターで開催された『市原市消防出初式』。地域の消防団を含む9団体が会場に整列し、8時20分からの開会式で背筋を正した。
 災害はいつ発生するか分からない。各消防団は地元地域からの信頼も厚く、行政と結束して被害を最小限にすることが求められている。市原市消防局長の坂本文生さんは、「市原市の火災件数は減少傾向ですが、救急車の出動は過去最高です。市民の方々の予防と応急の救命措置の普及をより広めていくことが必要です」と話す。同出初式では、各種団体からの式辞や訓示が述べられ、消防団家族へ向けた感謝状の授与も行われた。
 その後、9時30分からは恒例となっている演技がスタート。まず、市原市鳶工業協同組合による『木やり・はしご乗り』。江戸時代からの伝統である『まとい』を演技する職人は、かつて火事場の屋根に真っ先に駆け上がり纏を立てる纏持ちさながらだ。続いて、定番の『はしご乗り』を披露したのは3人の職人たち。中でも、関東で3人しかできない『シャチ』を披露したのは立野勝也さん。高さ6m以上の梯子の頂上で逆立ちをして開脚する大技は、城の天守閣の屋根に見られるシャチにたとえている。「寒いと竹が濡れてしまうのでやりにくいんですけど、今日は天気もよく気温も高いので気持ちが良かったです」と満足げに話した。滅多に見ることのできない技に、少年消防クラブの子どもたちからは歓声が上がる。「背中に竹が当たって痛くないのか」、「すごく揺れているよ、怖いだろうな!」など緊張しながら見守るが、技が決まる度に盛大な拍手が沸き起こった。
 次に、消防局による消防演技が始まる。建物火災を想定した演習で、消防車両が次々と出動していく。防災センターの訓練場は広く、サイレンを鳴らして勢いよく発進する車両はかなりの迫力!なにより今年の目玉は『ドラゴンハイパーコマンドユニット』。東日本大震災の教訓から石油コンビナート火災などの災害対応力を高めるために2015年に総務省消防庁により創設された。大口径の放水砲の能力は、最大100m先の火点に対して毎分8千Lの放水が可能。また、ホースは走行しながらも1㎞先まで伸ばすこともでき、危険な状況下であっても離れた場所から消火活動を行う強大な武器である。勢いよく送り出される水は、見上げるほどの位置で弧を描く。「すごいね、すごいね」と口々に話し、意外にも興奮しているのは大人の方だったかもしれない。
 そして、東海大学付属望洋高等学校のバトン部員13名が音楽にのって登場。会場の空気をさらに盛り上げる。福祉施設や各種イベントで演技を披露する機会も多い同部活は、バトンの本場であるアメリカでの大会に参加するほどのツワモノ揃い。顧問の斎藤美由起さんは、「結成した1989年当初は、布を地域の方に分けてもらって活動していました。毎年出初式で演技させてもらうのも、地域への恩返しと思っています」と話して声援に応えた。
 その後、市原市立戸田小学校や加茂小学校など市内の6小学校の少年消防クラブが総合訓練として徒歩分列行進、昨年に最優秀賞を受賞した消防団の加茂支団第3分団による消防操法なども披露された。
 会場の一角には起震車『ぐらぐら号』による地震体験コーナーも設けられ、親子連れが列を作る場面も見られた。阪神淡路大震災や新潟中越地震など過去に起こった6種類の地震が体験可能で、屋内の家具が揺れる映像と共に音声も流れるシステムはリアリティに溢れる。消防局の職員は、「怖いだけでなく、現在家具の固定など行っていない方は、これを機会に対策を考えて欲しいです。まずは怪我をしない環境を作り、いざ地震が発生した時には、される側ではなく救助する方に回っていただきたいです」と熱を込めた。揺れている間は、しゃがんで頭を守ること。上にあるものが落ちてくるので慌てないことが肝心。体験者は、石橋さんの呼びかけに何度も頷いていた。
 また、新たな1年が幕を開けた。守られている環境に甘えることなく、気を引き締めて災害に備えるのが唯一できる心構えかもしれない。

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