市原の巨木めぐり

(南総・加茂編)

 市原市環境監視センターでは、平成4年から毎年『巨木めぐり』と題した自然観察会を開催している。毎回、募集定員を大きく上回る参加申込がある人気のイベントだ。だいたい6月中旬頃に行われ、今年も6月21日に開催された。参加者は27名。講師を務めたのは昨年に引き続き、樹木医の鈴木輝征さんと小池英憲さん。今回のコースは市内南総・加茂地域の5カ所。
 集合場所の市役所駐車場に停められた市バスに乗り込む前から雨が降り始めていたが、参加者の皆さんは、やる気満々!雨具の用意も万端。「雨足が強まるようなら予定より早めに切り上げます」との職員の言葉にも「大丈夫でしょう」と笑顔を見せる。
 まず向かったのは、牛久にある南総公民館。ここから歩いて三嶋神社へ。合羽を着て傘をさしてのウオーキングだが、鈴木さんと小池さんによる道々の植物にまつわる話しが面白く、皆さん楽しげに目的地へ向かう。 
 三嶋神社には推定樹齢200年前後のケヤキや樹齢300年といわれるスダジイがあり、その堂々とした姿に皆さん、圧倒されたよう。また、エノキに巻き付いたヤドリギについて、落葉樹の木に寄生する常緑の低木であることや一時期、パラサイトシングルなる言葉が流行ったね~などとエピソードを交えた講師の話の最中に、参加者からは質問も飛び交った。
 再び、次の目的地、三山神社を目指して約30分ほど歩く。住宅地を抜け鳥居をくぐり坂道を上る。境内には推定樹齢300年のモミが。ここは市指定の憩いの森とされているが、生憎の雨。神社をあとにして南総公民館に戻る。
 バスでいちはらクオードの森へ。雨が激しく降ってきたので、駐車場前にある四阿で各自持参した昼食をとる。食後、三々五々に森を散策。講師と共に、しょうぶ園やはす池、あじさい園等を回ったグループは、参加者の助言で花期の短く存在そのものが希少なイワタバコの花が咲く場所に案内された。講師の鈴木さんは「鎌倉で6月の花というと、アジサイに負けず人気があるのがイワタバコ。特に縁切り寺とも呼ばれる東慶寺が有名だけど、こちらの方が群生していてすごい!よく、この群生を見つけましたね。今の時期、6月中旬だけに見られる花。今日、見ることができた皆さんはラッキーです」と嬉しそうに語った。
 その後、バスで加茂運動広場の上に位置する三峰神社に行く。高滝湖を見下ろす小高い丘の上に鎮座する三峰神社には、「一見の価値あり」と讃えられる御神木、大イチョウがある。市原を代表する黄葉スポットのひとつでもある。雌株で10メートルを超える幹周り。見る角度によっては、たくさんのヒコバエ(樹木の切り株や根元から生えてくる若芽)が合体したようにも見える。
 最後に向かったのは高瀧神社。安産・子育て・縁結びの神として広く信仰されている古社だ。社殿の背後には約1万6千平方メートルにも及ぶ鎮守の森が広がり、県指定の郷土環境保全地域に指定されている。境内を一周したところで、雨が一層激しくなり、少々時間を切り上げての終了に。バスに乗り込み、帰路についた。
 参加した皆さんは、「ガイドしてくれる先生の話しが面白くて、楽しみながら色々なことを学べた」、「個人で回ったら巨木についてのことしか知ることはできないが、巨木の周辺に関する話も聞かせてもらい、様々な知識を得ることができた」、「来たことのある場所なのに新鮮な気持ちで向き合えた」などのコメントを聞かせてくれた。

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