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万華鏡何が見えるかな
- 2016/9/23
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小宇宙とも宝石とも例えられる美しい世界を見せてくれる万華鏡。中に入れた素材が合わせ鏡に映り、繰り返されて無限に続く模様となる。玩具として気軽に遊べるものからアート作品として創作されるものまで、本体の形も素材も多種多様。外光によっても変化するきらめく宇宙は、覗くワクワク感とともに大人も子どもも魅了する。
7月31日、戸田コミュニティセンター主催事業『夏休み工作教室 万華鏡を作る』が開かれ、小学生18名が参加した。講師は市内在住の陶芸家の葛信一郎さん。付き添いの保護者は子どもたちの周囲で見学した。
あらかじめ机の上に用意されていたのは、3等分に折り目のついた細長いプラスチックミラー、15センチほどの紙パイプ、アクリルのオブジェクトケース。葛さんは「ミラーを直接触ったらあかんよ」と温かみのある大阪弁で注意し、ミラーを保護する薄いフィルムを「端からそっとはがしてな」と子どもたちに指示をした。現れた鏡面を内側にして、テープで固定。正三角柱になったミラーを紙パイプに差し込んだら、片方の端に丸い穴のあいた紙を貼り、もう片方の端に両面テープでアクリルのオブジェクトケースを固定する。
「本体ができたら、まず、ケースに入れるおはじきを1個ね」と言われ、子どもたちは講師の前においてある素材を取りに行く。続いて順番にモール、ビーズ、スパンコールも選ぶ。「どれにしようかな」と光る素材を手にする子どもたちの目はキラキラ。試しにケースに入れ、「やっぱりこっち」と取り換える高学年の女の子や、「もっと違う色を入れたら」と熱心に注文を出す保護者もいて賑やか。完成前から、「見て、見て」と嬉しそうに万華鏡を差し出した1年生の男の子は「ヘンテコな生き物が動いているよ」とはしゃぐ。1年生の女の子はクマのスパンコールを入れたが、見えたのは「ウサギとチョウだった」そうだ。
最後に千代紙を紙パイプに貼り、水玉や動物柄のカラフルなテープで巻いたら出来上がり。低学年の保護者が見かねて、手伝う場面もあったが、葛さんが「誰でも失敗せんように作れる工夫がしてある」と言うだけあって、全員が1時間半ほどで完成させた。4年生の男の子は「また作りたい」と話し、5年生の女の子は「思ったより簡単だった。みんなに見せたい」と笑顔。「携帯電話のカメラで中を撮影できる」と教えてもらった保護者は「きれい」と本体に光がはいるようにして撮影していた。
「モノ作りの楽しさを伝えたい。今回は一般的な正三角形のミラーだったが、二等辺三角形や底辺のない三角形などを作ると違う世界が見えます」と話す葛さん。素材は入れ替えられるので、松葉や花びらなど自然にあるものも使えるそうだ。