歌いながら、ゆっくり筋トレを

シニアに最適『はつらつ筋トレ』

 「加齢による筋肉の衰えは、還暦を過ぎると特に感じることが多くなると思います。日常生活の中で、筋肉の衰えから転倒やつまずきにより、ケガや寝たきりになる心配もあります。でも、筋肉の衰えは高齢になっても鍛えれば回復させることができます。若い人たちと同じような運動はできなくても、運動経験の無い方でも、誰でもできて、傷めた手足のリハビリにもなるシニア向けの体操で筋肉を鍛え、元気な日々を送ることが私たちの目標です。ひとりでは続かない運動も、みんなでやれば続けられます。月に3回から4回の活動日ですが、それでも筋肉の回復は認められ、その効果も実感できます」と話すのは、サークル『はつらつ筋トレ』代表・花熊市子さん(68)。
 昨年、開催された姉崎公民館の講座『はつらつ筋トレ教室』に参加した65歳から70代の女性たち12名の有志の皆さんが昨秋発足したサークルだ。弊紙での会員募集で現在は会員数20名。毎月34回、木曜日の午後1時から3時まで、姉崎公民館で活動している。昨年12月、同館で行われた無料体験会を取材した。椅子に座ってホワイトボードに書かれた歌詞を見ながら歌い手足の運動を。花熊さんの墨筆による美しい文字で書かれた歌詞は6曲。『我は海の子』、『富士の山』、『茶摘み』などシニアにはお馴染みの、ほのぼのとした曲ばかり。手と足、交互に重りの入ったバンドを装着し、ゆっくりと動かす。ひとつ200グラムの重りを各々の体力に合わせてバンドに入れる。負荷を大きくしたい時は、重りの数を増やすが、最も重くても1・2キロ、重り6個が最重量。重りは市原市高齢者支援課で無料貸出。加えて運動の記録紙も配布され、毎回、終了後に記入している。
 準備体操からスタートした体操は、約45分かけて6つの体操を6曲に合わせ一通りこなしたところで終了。タオルを使った整理体操後、10分の休憩をはさみ体操再開。6つの体操を繰り返し終了後にもストレッチをして解散。体操は座ったまま、腕を前に上げたり、横に上げたり、椅子から立ち上がり腰を下ろすなど、至ってシンプル。合間に花熊さんの「ゆっく~り立ち上がって、ゆっく~り腰を下ろしてね」などとアドバイスの声が入る。椅子を使ってのストレッチもあり、できない人もいたが、それはそれでいいとのこと。最初から同じようにできなくてもいい。自分のペースで始めることが大事だという。
 代表を任された花熊さんは、書の全国展で準大会賞を受賞し、アネッサ等で書道や毛筆ペンの教室の講師もしているが、運動経験もなかなかのもの。ソフトバレーボールや水泳を長年やっており、今は登山を趣味として、ハイキングクラブにも所属している山女である。すでに会員の方々の中にも「吹き矢やバドミントン、卓球」、「太極拳、ラジオ体操、ウオーキング、ラフターヨガ」、「散歩、ここでの体操を自宅でもやる」等、運動経験の声が聞かれたが、まったく身体を動かしていないという人も多数いた。でも、この体操をきっかけに何か他にも始めてみたいと答えた人も多く、家にこもりがちなシニアには、この「ゆるい体操」が良い刺激になったようだ。
 尚、皆さんの運動の成果は市役所の担当者が3カ月に一度、体力測定を実施しに来てくれるそうで、それもまた励みになることだろう。サークルでは随時、会員募集中。入会金なし、会費は施設使用料の200円のみ。男性も歓迎。

問合せ 花熊さん
TEL 0436・66・2348

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…
  2.  市原湖畔美術館では、百年後芸術祭|内房総アートフェス|の一環として『ICHIHARA×ART×CONNECTIONS|交差する世界とわたし…
  3.  千葉県南房総市にある酪農のさとは日本酪農発祥の地で、江戸時代に八代将軍・徳川吉宗がインド産の白牛を飼育して、乳製品を作ったことで知られてい…
  4.  森や川に生息する動植物などを観察し、親子で自然を楽しみましょう!4月27日(土)、9月7日(土)、11月9日(土)の全3回に渡って行い、講…
  5.  いつの間にか春も盛り。寒いうちに庭木に寒肥(肥料)を与えておこうと思ったのに遅くなってしまいました。寒い時は庭仕事がどうしても億劫になって…
  6. 【写真】ケヤキ一枚板のカウンターと。左から鈴木さん、悦子さん、智明さん  大谷家具製作所は2011年11月に長南町長南に工…
  7. 『リーダーハーフェン』は1982年結成の男声合唱団で、42年間その歌声を響かせてきた。構成は、トップテノール・セカンドテノール・バリトン・…
  8.  多くの映画ファンを虜(とりこ)にした女優オードリー・ヘプバーンを、前半・後半と2回に分けて掲載します。ヘプバーンは今でも日本や欧米諸国で人…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】アブドゥルラーマン・アブダラ『最後の3人』(平三)  千葉県誕生150周年記念事業『百年後芸術祭~環境と欲望~内房…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る