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ゾウ教頭 熱く語る
- 2017/6/30
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アートミックス会期中、IAAES(旧里見小)にて現代美術家の開発好明さんによる『里見100人教頭学校キョンキョン』全84講座の一つが4月22日に開かれた。「言葉の通じない動物より人間を使いこなす方が大変」と、生徒として参加した約20名を笑わせたのは『ぞうさん教頭』こと、市原ぞうの国園長の坂本小百合さん。『私に触れたゾウたち』の演題で授業を行った。
飼育場を持つ動物プロダクションとしてスタートした同園。1989年、「出番を待って一日中檻にいる動物たちをハッピーにしたかった」と市原市で動物園事業をはじめた。育児放棄された子ゾウの結希に乳を与えた母ゾウのプーリ。誕生時に立てず一度は死を覚悟したラージャ元気。坂本さんは、動物たちが園に来た経緯やTVやイベント出演時の出来事、ゾウ使いとの度胸のあるやり取りなどを語った。
「過酷な環境のサーカス団や動物公園にいた子もいる」そうで、2005年には「老ゾウを自然の中で過ごさせたてあげたい」と『勝浦ぞうの楽園』を作った。「だってかわいそうじゃない」ときっぱりという坂本さんの話に、生徒たちはしんみりしたり、笑ったり。
4月末、ゾウ舎の火事や息子の死など多くの困難を乗り越えてきた半生を綴った『小百合物語 続・星になった少年』を光文社より出版した。