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調べ、考え、自分の言葉で表現することに挑戦してみて
- 2018/1/26
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昨年11月23日(祝)、市原市民会館で開催された『子ども白熱会議in市原2017』。市原で子ども学習教室を運営するマナビオと一般社団法人自立学習推進協会が市原市教育委員会後援の元で行った同イベントに小学生が集まった。マナビオ代表の松山達也さんは、「日本人は人前で自分の言葉で話すことが苦手だとよく言われます。グローバル化する社会で生きていくには、意見を的確に、そして分かりやすく伝える力がさらに必要です」と話す。
観客の前で見知らぬ同世代の相手と同じテーマについて異なる意見と想いを交わすという、小学校という日常では体験することのない挑戦の場。事前のビデオ審査を通過したメンバーがテーマについて熱く意見を交わした。2部構成のうち、高学年のテーマは『人工知能がする方がいい仕事と人間がするべき仕事の違いは何か?』。子どもたちが人工知能でいいとあげた仕事は、ボディガードや将棋ゲームの相手、塾の講師など。反対に、人間がすべき仕事は子育てや料理、政治など。「学校の先生は感情を見せてくれる人間の方がいい。政治も、人工知能が会議をしても合理的結論だけが出てしまいそう」、「赤ちゃんが泣いたときに何をして欲しいのか感じることができるのは人間だと思う」と、鋭い洞察力を見せる3名の子どもたち。松山さんは、「子ども達は、自分にとってメリットのないことは機械、あることは人間と無意識、そしてシビアに線引きしている」と、会議の進行をサポートした。
高学年より白熱したのは低学年5名。『なんでもできるお手伝いロボットにお願いして良いこと、悪いこと』を議論した。「楽しいことは人間がやるべき」、「すぐに忘れちゃうから、探し物をして欲しい」、「大事なものを捨てられちゃうから掃除は人間」など、意見は尽きない。それでも、「介護や育児はコミュニケーションが大事だから、人が毎日することで分かることが多い」と、大人顔負けの意見も飛び出した。
計算や利便性、数々の思惑を差し挟まない子どもたちの真剣かつまっすぐな言葉。審査員の元小学校校長の古滝正治さんは、「成長するにつれ相手の顔色をうかがって意見を言えなくなります。みなさん、家で子どもたちの意見を聞き、どうしてなの?と問いかけてあげてください。子どもの表現力が益々高まりますよ」と語った。「私も見ていて緊張しましたが、引っ込み思案の子どもがきちんと意見を言っていてホッとしました。この経験がどこかでいきるといいと思います」と来場した保護者も笑顔で話した。
問合せ マナビオ
TEL O436・26・5267