音色に魅了されて

 昨年6月、八幡公民館にてクラシックギターサークル『六弦会市原』が生まれた。代表の山本寛藤さん(62)は「シティライフの無料情報掲載欄を使って募集し、現在7人になりました」と嬉しそうに話す。
 市原市に住んで4年目、浦安市で習っていたギターを市内ではじめたくて、サークルを立ち上げた。「初心者はまず一人一曲披露できることを目標にしています」
 ピックを使うアコースティックギターと違い、クラッシックギターはナイロン弦を指でつま弾く。耳に心地よく響く柔らかい音色が特長。講師の浦安市在住の日本ギター連盟認証のクラッシックギター講師大塚一功さんは「ソロも伴奏演奏も可能で、初心者は簡単なパート、上級者は難しいパートにと分かれ同じ曲を合奏できるので楽しいですよ」と気さくに話す。
 まず、全員でドレミファソと音階を練習し、「では習って6カ月の腕前を披露しましょう」と『ゴットファザー』、『白い恋人たち』など聞き覚えのある曲を演奏する。その後、「一人ひとりの疑問を解決するため」大塚さんから個人レッスンを受ける。繰り返しや初めに戻る音楽記号について質問していた女性は楽譜が読めないので音階をカタカナに書き換えている。「ギターってカッコイイと思い、50の手習いで始めました」と『世界に一つだけの花』を練習していた。
 茂原市から通う70代の松口夫美さんは8年ほど演奏の経験がある。「歳を取っても弾き続けられますよ」と笑顔。映画ディアハンターのテーマ曲『カヴァティーナ』の続けて弾く箇所が上手くいかないと訴えると、大塚さんが「演歌と同じです。想いを込めてゆっくり弾いてください」とアドバイスしていた。
 40代の内田真澄さんは「中学生の娘のために教室を探していて、音色に惹かれ自分が弾きたくなってしまいました」とギターを初めて手にした。内田さんに誘われた高橋千夏さんも初心者で入会したばかり。でも、大塚さんは「ここまで弾けるようになります」と、全員で『チョップスティックス』を演奏して見せてくれた。
 メロディに合わせて巧みな伴奏を繰り広げた60代の星川潤さんは10代からギターを弾いている。「先生が上手で刺激を受けます。あちこち見学してここに入会しました」。大学時代はギタークラブに所属していたそうだ。
 「団塊の世代は若い頃ギターの演奏経験のある人が多いです。高齢者が外出し、楽しむ機会を作りたい。指先を使い、頭で楽譜を判断し演奏するので、認知症予防にもなります。福祉施設など人前で演奏する機会も設けたいですね」と大塚さん。
 練習日は第1・3・4水曜日、入会金千円、月会費2千円。「希望者がいればアコースティックギターサークルも考えます」とのこと。

問合せ 山本さん
TEL 090・3233・6580

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