地元への愛情が背中を押してくれた

 今年5月、市原市地域おこし協力隊に新たに1名が任命された。市原市菊間出身の梅田千晶さん(33)だ。市原市地域おこし協力隊とは、市が都市部の若者を最長3年間の期限をもって招致し、様々な活動を通して地域の活力維持、向上を図る取り組みのこと。市原市は平成28年2月に高橋洋介さんを任命し、梅田さんは2人目の隊員となる。
 「協力隊に応募したきっかけは、今まで仕事で培ってきた経験を生かして地元に貢献できないかと思ったことです。任命を機に約8年都内で勤めた商社を退社しましたが、それも地元への愛情が年齢を経るごとに増しているからできたこと」と、梅田さんは笑顔で話す。
 高校卒業後はロンドンへ留学し、専門学校でデザインやアートを学んだ。帰国してからは靴を扱う専門商社に入社し、マーケティングや海外渉外に携わってきた。「アウトドアの靴を専門に扱う自然の分野だったので、市原の大自然に囲まれて育った私にとってはどこか懐かしく居心地のいい空間でした」と、振り返る。
 実家近くは屋号で呼ぶ習慣が残り、祖父母の代から引き継ぐ田んぼのお米を食べて育った。インバウンドが増加している昨今、そんな地元の食材を使って菜食主義者の訪日外国人でも楽しめる場所を作りたいと、梅田さんは考えていた。しかし、「任命を受けて日が浅いですが、会議に出たり、地元の方とお話させていただいたりしています。そして、大切なのは外国人向けだけではなく、市外から来る人向けにも市原市をうまくプロモーションする必要がある」と、気づいたという。
 広告PRなど宣伝活動においての実績は大きな強み。英語力を生かし、さらに宣伝方法の幅は大きく広がるだろう。「すでにカフェやアートなど個人で活動されている方は多いです。ただうまくアピールできていないのかもしれません。その点と点をつなぎ、面として外部に見せることでより輝けるでしょう」と、期待に胸はふくらむ。
 また、梅田さんはすでに市原市に住民票を移し実家を拠点に活動しているが、都内にも住居を構えている。なぜなら、「夫は仕事があるので都内で生活しています。私は協力隊として週に半分ほど市原へ。協力隊で何ができるか考えながら、外から見た市原の視点も常に大切にできたら」という。そして、「決死の覚悟で田舎への移住を決めるのではなく、都内での生き方を残しつつ、地方でも自分の持っている力で何か貢献することが理想。そんなモデルケースになれたらいいな」と続ける梅田さん。
 成田空港のある千葉県。市原市が推す『世界に一番近い里山』のプロモーションでの可能性を、彼女がいかに広げてくれるか楽しみだ。なお、市原市地域おこし協力隊として直接の相談や依頼も随時受付中。詳細は問合せを。

問合せ 梅田さん
umeda.ichiharakyoryokutai@gmail.com

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