鮮やかな色彩で宇宙をイメージ

 11月23日(祝)から12月2日(日)まで開催されたアートいちはら2018秋。南市原を中心に行われた会場の中で最南端となったのは養老渓谷駅から徒歩15分の場所にあるアートハウスあそうばらの谷。築150年を超える古民家は、染織画家の西形彩庵さんの手によって鮮やかな手染め物で姿を一変させた。
西形さんは伝統技法と現代的な感覚を融合した『染織アート』スタイルを生かし、メディア出演を含めて国内外で幅広く活躍中。2016年には最年少で栃木県伝統工芸士に認定されている。23日午前11時からのオープニングレセプションでは西形さん自身が『不確かな世界の中で』という展示作品の紹介をするとあって、多くの来場者が集まった。
 暗闇に閉ざされた内部では、天井を舞うように優雅な雰囲気で飾られている織物が淡く光る。「染織は綿100%で、全体の長さは52m。色合いは先端にいくにつれて柔らかいものから激しいものへと変化しているんです。床にアクリル板を置き、光を反射させて宇宙をイメージしています。色や音、臭覚など色んな面から光を楽しんでください」と、西形さん。
参加者からは、「格子戸に光が映って神秘的です」、「本当に宇宙に落ちるような感覚が味わえました」、「前の展示と雰囲気がまるで違う。毎回、作家さんとコラボした古民家のパワーを見るのが楽しみ」など様々な声。四方で光るライトは向ける視線によって色を変え、来場者によっては足元のアクリル板に映る作品を写真に収める人の姿もあった。

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