【市原市】本領発揮! チアダンスチームが全米大会で優勝

 今年1月にアメリカのテキサス州・ダラスで開催されたチアダンス全米大会『NDA All─Star National Championship』のユ―スポン部門(12歳以下)およびジャズ部門、ジュニアポン部門(15歳以下)で、日本人チーム『SUPERNOVA(スーパーノヴァ)』が見事優勝を果たした。同チームは、チアダンス・ソングリーディングファミリー教室が運営する都内教室ほか、群馬県や京都府、山形県で活動する教室から選出された24名のメンバーで構成。市原市の教室『Pop Daiamonds(ポップ ダイアモンズ)』からは、辰巳台東小学校の本庄柚羽(ゆずは)さん(10)と国分寺台西小学校の田邊明珠(あじゅ)さん(10)、千種小学校の恩田未唯菜さん(10)が出場した。
 同大会で3名は、ユ―スポン部門とジャズ部門に参加した。今年1月のアメリカ大会の為にプロジェクトチームが結成されたのは、昨年9月のこと。3名を指導するインストラクターの伊藤杏さんは、「『SUPERNOVA』は、決して勝つことだけを目標に作られたチームではありません。いつもと違うメンバーで、チアダンスには欠かせないチームワークの大切さ、自分たちのことを客観的に見る力を養い、学びます。両親と一週間離れ、アメリカという遠い場所で頑張った経験は、きっと彼女達の中で貴重な財産となっているはずです」と話す。

 市原教室の練習は週に1回行われる。3名はその他、月1度の合同練習を都内で行ったり、泊まりがけの合宿をしたりして朝から晩まで練習に励むこともあったという。本庄さんはアメリカ大会での勝因を、「たとえ失敗することがあっても、常に笑顔でいることが大切だと先生に教わりました。そこを頑張れたから」だと可愛らしく笑う。田邊さんも、「時には筋肉痛になるほど合宿などで練習をずっと頑張ってきました。アメリカの大会では、最後まで声を出し続けることの大切さを学びました。あと、言われたことはすぐに実践することです」と、大人びた答え。チーム24名は寝食を共にしながら、お互いの演技を指摘し合い、そして日本とは異なる土地の人と空気を味わった。「大会中にも、友達を作ろうという時間があって、日本のお菓子をあげたり、自分たちで作った名刺を交換したりしました。振付を覚えるのに時間がかかるし大変だけど、楽しかったです」と、恩田さんも続ける。彼女たちの努力と思いが全4チーム出場のうち1位、そして100点満点中88点という得点に繋がったのだろう。アメリカを思い出して、「ハンバーガーを自分たちで注文したんです」と笑いながら話す彼女たちの顔は明るく、1週間がとても良い時間だったことが窺えた。
 伊藤さんもそれぞれの成長を認め、「引っ込み思案だったけど、チアを始めてから人前で発表することが平気になったという子が結構います。今回のアメリカ大会で3名とも緊張していたと思いますが、子ども達が本番に発揮する力には目を見張るものがあります。そこで味わった悔しい、嬉しいという感情を忘れないで欲しいです」と話した。

基礎を作り上げた場所

 3名がチアダンスを始めたのは小学校入学前後のこと。毎週1回木曜日に行われる教室『Pop Daiamonds』では小2から小6までの小学生が在籍し、出場する大会に向けて練習している。練習時間は約2時間。3名がチアダンスを始めたきっかけを、「姉がやっていた」、「友達が通っていたのを自分で見てやりたくなって」と話すように、市原教室は家族や友人に経験者がいる繋がりでスタートする確率が高い。結果、自然と年上の子たちの面倒見がよくなり、チーム力が増していくとか。
 ただ、練習において年齢は関係ない。手足を思いきり伸ばし、思い切りジャンプ!身体を上下に動かしながら素早く移動。片足を軸にしてクルクルと回る姿は、チアダンスの動きの激しさを物語る。「アメリカの大会では、すれ違う時にアメリカの子たちが積極的に挨拶してくれて嬉しかったので、小学校では自分から友達に声をかけていくように心がけています」と話す恩田さんは、「また、2部門に出られると決まった時には先生に認めてもらえた気がしました。声を出すことの大切さなど、市原教室のチームでも生かしていきたいです」と強く話す。教室の時間、伊藤さんの指摘は足の高さや回転速度、動きを止める瞬間、視線の位置までと細かい部分にまで至る。与えられた時間の中で力の限り練習を繰り返し、さらに成長していくだろう彼女たちの今後の活躍が楽しみだ。

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