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企画・防犯特集第1回 「電話de詐欺」に注意を!【市原市】
- 2019/8/16
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- 市原市, 防犯・防災特集

「オレオレ詐欺」「振り込め詐欺」と言われ、現在も全国で多くの被害が報告されている特殊詐欺事件。千葉県警では、これらの詐欺がまず電話でコンタクトしてくることから「電話de詐欺」と呼び、常に注意喚起を行っている。
市原警察署管内でも、今年6月末時点で19件、合計被害額は約2900万円となっており、その被害のすべてが「オレオレ詐欺」だ。窃盗などの犯罪が前年比で大きくマイナスの件数となるなか、詐欺事件だけが前年比変わらず発生しており(表「市原署管内刑法犯認知件数」参照)、被害にあうとその金額も大きいのが特徴となる。
いつ、どんな手口で来るか分からない特殊詐欺。騙されないためにはどうすればいいのだろうか。
◆巧妙にだます手口「電話de詐欺」は心の隙をつく心理戦でもある。ほとんどの人は、「自分の家に詐欺の電話がかかってくる」とは思っていないはずだ。だからこそ、かかってきた電話が「詐欺だ」ととっさに判断できないことになる。犯人はそうした『油断の隙をつく』ことで、罠にはめようと狙っている。
「オレオレ詐欺」は数人の犯人があらゆる人物を騙(かた)り、身内のほか、警察官、弁護士、銀行員、税務署員など、信用ある肩書きのある人物だと思わせた上で、身内が大変な目にあっていると口裏を合わせる。「時間がない」「すぐに支払わないと大変」と、短時間の間に危機感をあおり、じっくり考える暇も与えず、すぐに現金やキャッシュカードなどを、自宅へ向かう「受け子」に渡すよう指示してくるのも基本だ。
この犯罪は、被害者が電話に出れば始まるという、ターゲットが不特定で広範囲。いつ巻き込まれても不思議ではない、ということを念頭に置こう。相手が家族を名乗ったら、すぐに本人に連絡を取れるように、家族の電話番号を貼りだしておき、即刻本人に事実を確認するか、最初から家族の間で合い言葉を決めておくなど、嘘を見抜けるよう、普段から対策を心がけておくことが大切だ。
◆犯人と直接会話をしない! この詐欺は電話を使用するため、一番有効な対策は、じつは「電話に出ないこと」だ。「電話de詐欺は『電話de対策!』が一番手軽で有効な予防になると考えています」と市原警察生活安全課の署員。「常に留守番電話設定にしておくと、不審な電話に出なくて済みます。もし犯人からメッセージが残されていたとしても、身内本人の電話に折り返しかけて確認すれば、犯人と一切話をせずに詐欺だと分かります」と話す。
また、相手の電話番号を表示して確認できる「ナンバーディスプレイ」、迷惑電話を自動で判別し、呼び出し音を鳴らさずにブロックする「迷惑電話対策サービス」、かかってきた電話に「通話内容を録音します」と自動でメッセージを流し警告する「警告・通話録音機能」も活用できる。詐欺犯は通話の録音を嫌うので、証拠を残す機能は特に有効となるそうだ(一部サービスは有料、電話機によっては対応していない場合もあるので注意)。
市原警察署には、被害にはあわなかったものの、電話de詐欺の前兆と思われる電話や郵便物に関する相談が、毎日のように寄せられているという。「これらは氷山の一角に過ぎないと思われます」と担当者。実際は相当数の前兆電話・郵便物が出回っていると考えられている。次回は進化する詐欺の手口を紹介する。