『早寝早起き朝ごはん』で文部科学大臣賞受賞
- 2013/5/10
- 外房版
『早寝早起き朝ごはん』で文部科学大臣賞受賞
みんなで生活習慣をチェック
白子町立南白亀小学校は一昨年から学校全体で『南白亀っ子元気アップ・プラン大作戦』に取り組んできた。子どもたちの学習意欲や体力、気力の低下は食事、睡眠、運動などの基本的生活習慣の乱れに関係していると考え、まず生活習慣をチェックした。「午後10時には寝る」、「好ききらいはない」、「運動をしている」など千葉県教育委員会の作成した30項目におよぶチェック表を活用し、その結果をグラフに起こし、自分の課題を見つけ、課題克服のための作戦を立てる。そして作戦が実行されたかどうかを毎日『いきいきちばっ子カレンダー』でチェックしていった。
高山佳久校長は、「子どもたちの健康な成長は大人の責任です。今の子どもたちは、地域性もありますが、学校から帰ってから外で遊ぶ子は少なく、夜遅くまで起きている子が多いですね。生活習慣は大人になってから直すのは大変です。今から正しい生活習慣を身につければ、病気に強い体作りもできます。それには、家庭や地域の協力も不可欠です」と話す。そのため家庭には学校だよりで呼びかけをし、給食センターの栄養士や町の管理栄養士を招き、食事の大切さの講話や、簡単な朝食メニューの調理実習などを行った。
その結果、4月に全体で最低値21.1%だった「テレビを見る時間は決まっている」は12月の調査時には43.1%に。「好ききらいなく食べる」は39.4%から47.2%へ向上した。ほかにも「家に帰ってからも散歩や出かける」、「1日3食とっている」なども改善が見られた。そして今年3月、この南白亀小の取り組みが、特色のあるすぐれた実践、地域全体への普及などの点で評価され、文部科学省が推進する『早寝早起き朝ごはん』運動で『文部科学大臣賞』を受賞した。
6年生の渡辺晴稀さんは早寝早起きが課題だった。「遅くまでテレビを見ていて、朝起きられなくて車で送ってもらったりしていました。でも外で体を動かしたりして夜は9時には寝るようにしたら、朝もちゃんと起きられるようになったし、風邪もひかなくなりました」。なんとチェック表の○の数は1年間で倍近く増えたとか。
前田凪砂さんも、「焼き魚が苦手だったんですけど、全部食べるようにがんばりました」。倉田理瑚さんは、「部活の後のおかしが大好きでした。でもそれを飲み物にかえたり、苦手な野菜は、お母さんが細かく切って料理に入れてくれたりしたら、体重も減っていい感じです」と3人とも元気いっぱい。「子どもたちに正しい習慣を身につけてもらうために、今後は維持とアップが大事だと思っています」と高山校長。