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日常に散りばめられた光景を歌に
- 2014/10/10
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シンガーソングライター チーさん
9月6日、茂原市にあるショッピングモールアスモで行われた『アコースティックナイトスペシャル』ライブに登場したチーさんは千葉市緑区在住。シンガーソングライターとして活動するチーさんが作詞作曲を始めたのは6年ほど前のこと。東邦音楽大学を卒業後は、ヤマハエレクトーン講師をしていたこともあり、「昔から歌が好きだった。日常の光景を眺めていると、曲や歌詞が浮かんでくる」という。
ミスをなくそうとするまでは何回も練習を重ねるというが、季節の曲が多いというチーさんの歌。身体が勝手に動いてしまうくらい心地の良いアップテンポのものから、しっとりとしたバラードなどオリジナルは全部で30曲ある。「ライブによって演奏する曲を決めている。聴きに来てくれる人が年配の方なら、ゆっくりと分かりやすく話したり、言い回しに注意する」というチーさんは、独特の柔らかい雰囲気を放つ女性だ。
だが、歌声が持つ力強さにファンは引きつけられるのだろう。ライブ後、チーさんに声をかけた男性ファンは、「良かったよ!今日はバラード調だね」と何度も繰り返した。音楽活動をする中で、「辛いことはないが、へこむことはたくさんある。ライブ中はいつもビデオを撮っていて、あとで見直しする。あえて客席が写るようにして、お客さんの反応を見て楽しんでくれているかなど確認するため。寝てしまっている人がいる時は、なぜそうなったのか反省する」という。
ライブ進行中の会話、テンポ、清潔感のある身なりなど様々なことに気を配り、自分らしさを追求する。観客がオリジナル曲だけで飽きないように演奏曲の中にはカバーしたものも加える。だが、それらも全くのコピーではなく、自分のカラーにアレンジするなど工夫している。そんなチーさんが楽しさを感じるのは、「良い曲だね」と観客に言われたとき。だが、「音楽は好み。100%の人に好かれるのは無理。大体私のファンになってくれるのは同世代である40代の方が多い。でも私らしさを貫くために、人によって変えるようなことはしたくない。色々なジャンルには触れたいけれど、自分を持ちたい」と強く話した。まっすぐな視線が音楽へ向き合う想いを表しているようだ。
今後は、「ライブをすると仲間に出会える。音楽は言葉がなくても通じ合えるしすごいと思う。でも、シビアな意見を言ってもらうことも大切だし、私はそれを大事にしたい。企画ライブは知り合いでやることが多く楽しい。でも、演奏仲間も観客も、一人も知り合いのいない中に放り込まれての演奏もしてみたいかな」と語った。10月にも千葉市内の飲食店やライブハウスで行われるイベントに出演予定。