~七つ八つは憎まれ盛り~

 以前、小学2年生の女の子を持つお母さんが、「最近、全然親の言うことをきかなくて、今朝もケンカですよ」とおっしゃっていました。私が「いい傾向じゃないですか(笑)」と答えると、「そうですかね」と悩ましいお顔…。確かに、この頃の子どもは口が達者になって、対応に困る時ってありますよね。
 昔の人は、うまいことをいいました。「一つ二つはかわいい盛り、三つ四つはいたずら盛り、七つ八つは憎まれ盛り」こんなのもあります。「七つ七里(ななさと)に憎まれる」7~8歳くらいになると、子どもは大人の言ったことに口ごたえをしたり、生意気なことを言ったりするので、親としては憎たらしいほどで、家庭の中だけではなく外に行っても憎まれるものだという意味だそうです。
 しかし、これは心理学でいうところの『主体的自立の芽生え』であり、子どもの心が順調に成長している証拠だそうですよ。親のいいなりのいい子ちゃんを脱して、自分の意思を主張し始めることは大切な発達段階なのですね。「七つ八つは憎まれ盛り」は主体的な自我に目覚め、その端緒についたところ。いわば、子どもなりに一皮むけようとしている時期なのですから、正常な発達だと捉えましょう。
 憎まれ盛りを過ごして一年もすれば、子どもは自分をコントロールすることを覚え、口ごたえも減って落ち着くものです。気長に見守っていきましょう。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
http://ensta.blog43.fc2.com/
連絡先 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市姉崎小学校を拠点に活動している剣道『錬心舘市原道場』。設立は1987年と長い歴史を持ち、小中学生を中心にこれまで数多くの卒業生を育て…
  2. 【写真】本須賀海岸(当写真は特別な許可を得て撮影しています)  マリンアクティビティのイメージが強い九十九里エリア。成田国…
  3.  マザー牧場(富津市)では、2~3月が羊の出産シーズン。今年は約20頭が出産。第1号は2月22日に生まれた品種「サファーク」の女の子。黒い顔…
  4.  鉄道写真愛好家の皆さんへお知らせです。今年6月6日(木)~6月11日(火)に開催予定の『小湊鐵道を撮る仲間たち展』に写真を出展いただける方…
  5.  新芽が出始めた春の里山を散策してみた。葉の色や形、大きさなど種類の多さが感じられる。葉の多様性といったところか。  そんな中で高い木の枝…
  6. 【写真】チバニアンガイドの皆さん  2020年1月、市原市田淵の地磁気逆転層を含む地層『千葉セクション』がGSSP(地質年…
  7.  前回、近い将来起こるであろう世界的な食糧問題について書きましたが、多くの学者は、私達が生き延びるには人間が何万年と育んできた古来からの農法…
  8. 【写真】『音楽堂in市原《私の十八番》ガラコンサート』にて。ヴァィオリン・川井郁子さん、ピアノ・熊本マリさん  市原市市制…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  市原市姉崎小学校を拠点に活動している剣道『錬心舘市原道場』。設立は1987年と長い歴史を持ち、小中学生を中心にこれまで数多くの卒業生を育て…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る