日本文化を生かす作品作りをめざす

 千葉市緑区あすみが丘在住の小野北斗さん(32)。自宅兼工房で制作しているのはレジンウッドのアクセサリーだ。『レジンウッド工房かいめら』という名称について小野さんは、「レジンウッドは木と樹脂を結合させて作ったもののことで、僕はこう呼んでいます。制作者数は県内でも数名程度かと。カイメラというのはギリシャ神話に出てくる怪物の名前で、様々な動物が混ざり合っています。それが作品と似ている気がして」と話す。小野さんの制作するレジンウッドには木と樹脂、そして樹脂の中に埋め込まれた金属箔と3つの要素があるのだ。
 小野さんが制作を始めたのは約1年半前から。「アメリカの大学で美術学部にいた時、映像制作や特殊メイクについて学びました。でも帰国して就職したのは販売の一般企業。やはり物を作りたいなという想いを捨てられず、知り合いに勧められたのは歯科技工士でした。専門学校にも行き資格を取得した」という小野さん。歯科技工士として一時就職もしたが、職場環境や仕事内容に悩み退職した。そんな時に出会ったのが『レジンウッド』だ。 
 海外で流行しているレジンウッドの指輪は、初めて見るアートだった。手先の器用さを生かした物づくりで、自分らしさを見つけたい。「とはいえ、本当に初めは手探りで、作品の木の種類や樹脂の結合方法など試行錯誤の連続」だったとか。
 木材の加工もすべて手作業だったが、昨年末からは千葉そごう別館3階にあるアートギャラリーのレーザーカッター機を利用するようになり、パソコンで描いたデザインを切り出せるようになった。使用する木材も杉や桧、松など多くを試した。「一番扱いやすいのはオリーブの木ですね。杢目がはっきりしているので模様がとても綺麗です」。
 作品はペンダントやブローチが多いものの、現在は友人のリクエストでトンボのネクタイピン制作に挑戦中。他にも、「日本らしく、そして僕だけにしか作れないものを仕上げたいです。簪や帯留めなど」という作品は、女性の心をがっちりと掴みそうな可愛らしさがある。
 6月に長生郡長南町にある大谷家具製作所で開催されたイベントに初めて参加すると、来場者の反応は上々だった。「短い期間でリピートしてくれる方が数名いて嬉しかったです。まずはレジンウッドが何か、そして僕の工房名と名前を覚えてもらうところがスタート。いつか僕の作品が海外でも購入されることを目指し、目の前の課題に取り組みたい」と真摯に話す小野さん。「芸術は人の感情を動かしてこそ!」と意気込む彼は、これからも新たな作品づくりに挑む。作品や購入について詳細は問合せを。

問合せ 小野さん
Mail:lab.ono@yahoo.com
https://chimera.theshop.jp

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  茂原市の小学生男子ソフトボールチーム『茂原SBC』は4月、茨城県で開催された第32回関東小学生男・女選抜ソフトボール大会で初優勝を飾った。…
  2.  10月25日(火)、東金市家徳公民館にて第2回『通いの場 元気ステーションまさき』が開催された。主催の『正気地区介護予防・生活支援サービス…
  3.  再び小屋作りに夢中になっています。前回は物置小屋作りで、今回、最初のうちはゲストハウスを作る予定でしたが、いつの間にやらその意識が薄れてし…
  4.  最近は本格的に寒くなってきましたね。こうなるとキノコ狩りのシーズンも終わり。今年はバカマツタケに出会えなかったな~とか、シカが食べちゃった…
  5.  高齢化社会やコロナ禍など、私たちの生活で薬局の果たす役割は日々増している。昨年6月、市原市辰巳台東5丁目にオープンした『みつば薬局 辰巳東…
  6.  10月16日(日)、青葉の森公園芸術文化ホールで、伝統文化への興味関心を喚起し日常の中で身近に触れることを目指し「和紙角あんどんづくり」の…
  7.  市原市平蔵にある『集い広場へいさん』は、児童数の減少で2016年に閉校になった旧平三小学校の施設を利用した交流の場。教室、体育館、グラウン…
  8.  顔から腹、足や目が鮮やかな赤色で、背が茶褐色の可愛らしい全長23㎝程の鳥。生息地は主に水田などの湿地、泥地。長い指で泥に脚をとられず自由に…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  茂原市の小学生男子ソフトボールチーム『茂原SBC』は4月、茨城県で開催された第32回関東小学生男・女選抜ソフトボール大会で初優勝を飾った。…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る