不要なパソコンを無料回収し 都市鉱山ストラップを製作

~東京オリンピック・パラリンピックのメダル製作にも貢献

 皆さんのご自宅には長年使わず放置しているパソコンはないだろうか。処分したいが、お金がかかるのは負担だ、廃棄するのはもったいない、そう思われている方が多いのでは。
 そこで、オススメなのが茂原市にある創業70年近い日東造機株式会社(藤本義博代表取締役)グループの特定非営利法人『自立支援工房あんとんねぇよ』で取り組んでいるパソコンの無料回収だ。回収だけでなく、業界95%のシェアを誇るハードディスクドライブ破壊装置、自社製品『クラッシュボックス』で確実にデータを消去する。
 ハードディスクをフォーマット(初期化)するだけでは、データを完全に消すことはできず、データが復元されてしまい、企業の機密情報や個人情報が漏れて悪用される恐れもある。そんな不安を一掃してくれる。個人はもちろん、企業や量販店、小売店などで多数処分したい場合にも対応している。回収を始めて2年経つが、すでに近隣の行政機関や学校等から数百台単位での回収実績がある。
 『クラッシュボックス』はアメリカの国防総省における高度なハードディスクドライブの物理破壊基準を満たす装置。政府や金融・研究・医療・外資系企業などのデータ物理破壊を希望する機関や企業の要望に応えている。千葉県から県内の中小企業が開発・製造する優れた工業製品として認定されてもいる。データの物理破壊の権威といわれる企業であり、先月には同破壊機の能力が1.5倍に高められたと、日経新聞で報じられた。
 回収は基本、持ち込みだが、多数ある場合には出張引き取りもする。また、出張破壊にも応じており(有料)、目の前でデータを破壊するため安心感が更に増すという。(ちなみに、『あんとんねぇよ』の施設では24時間作動監視カメラで回収したパソコンを管理し、万全のセキュリティ対策をとっている)。
 出張破壊サービスと破壊後に製作する都市鉱山ストラップは、今年9月、茂原市ふるさと納税の返礼品に登録された。地場産品とは無縁の物品を返礼品とし、総務省から除外するよう要請されている自治体もある中、出張破壊サービスと都市鉱山ストラップは地元企業から生まれた高レベルの技術と製品であり、まさに、ふるさと納税品にふさわしいものだろう。
 回収したパソコンを分解・仕分けし、基盤や電子部品と天然石等を使って製作するストラップ。壊して処分では廃棄だが、新たな物を生み出すことでリサイクルに繋がる。そのため環境イベント用にとの注文もある。他、ネクタイピンやバッジ等の製作も始めた。
 都市鉱山とは、パソコンや携帯電話などのIT製品や家電製品に含まれている貴金属やレアメタルを資源と考え、リサイクルして再利用しようというもの。皆さんが不要なパソコンの処分を、『あんとんねぇよ』に依頼することで、オリンピックのメダル製造に役立つかもしれない。

障がい者やシニアが生き甲斐を感じる場

 『あんとんねぇよ』は、「障がい者や高齢者が地域で自立した生活をするための就労支援事業」を目的に2016年7月、前出の日東造機株式会社の藤本代表取締役(73)が理事長となり、片岡啓治副理事長(67)、唐鎌益男理事(65)、米倉行雄理事(63)、矢部三津夫理事(62)の5名により設立された。活動の核となるパソコンの解体施設は、日東造機株式会社の敷地内にある。
 作業を行うのは、『生活クラブ風の村 スペースぴあ茂原』利用者の皆さんと職員の方々。同事業所は精神疾患を持つ人たちの地域での暮らしを支えるために創設された。幾つかある就労継続支援部門の中で新たに開設されたレアメタル部門で働くことを希望する男女が作業に携わっている。作業内容はパソコンの解体とストラップ製作の2つ。作業や出荷の検品はパソコン修理工場での勤務経験のある職員の技術指導のもと行われている。
 現場で利用者の皆さんに作業について感想を尋ねると、笑顔と共に「回収されるパソコンは毎回違うので、単調な作業ではなく、自分には向いていると思うし、他の作業よりやり甲斐を感じる」(解体作業)、「難しいけれど、形になっていくのが楽しい」(ストラップ製作)という言葉が返ってきた。
 地域の皆さんから提供されたパソコンによって、障がいを持つ人たちの新しい仕事も生まれる。『あんとんねぇよ』では、より多くのパソコンの提供を求めている。是非、眠っている不要なパソコンがあったら、回収にご協力を。

問合せ NPO法人あんとんねぇよ
(月~金曜 9~17時)
TEL 0475・20・1280

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