ふるさとビジター館 いちはら自然探訪

 ツルナは、海辺の砂地に生える海浜植物。花は黄色、葉は肉厚で三角からひし形のような形です。表面は細かい粒状突起に被われているので、ざらつき白く光って見えます。茎がつるのように地面に広がる事からその名前が付けられたと言われています。ちなみに、英語名は、ニュージーランド・スピナッチ(ホウレンソウ)と呼ばれていますが、これはイギリスの探検家で知られているキャプテン・クックがニュージーランドに自生していたものを持ち帰り、それが食用として栽培されるようになったからだそうです。どことなく高級野菜のアイスプラントに似ていますね。
 三方を海に囲まれている千葉県では、砂浜や漁港などの片隅にひっそりと生えるツルナをよく見かけることができます。しかし、海岸線の多くが人口海岸の工業地帯となっている東京湾側では、河口や海浜公園など、ごく限られた場所でしか見ることができません。
 ツルナは、国や千葉県の絶滅危惧・希少種に登録されていませんが、他県では登録されているところもあります。生育環境が限られている地域にとっては、とても希少な種です。
(ナチュラリストネット/時田良洋)

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