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大震災を忘れずに いざという時の心構えを
- 2015/10/23
- シティライフ掲載記事, 市原版

9月9日の救急の日、市津公民館で市津倶楽部の講座「忘れないで大震災」が開催された。講師は市原在住、岩手県大槌町出身の志村淳子さん。4年半前の東日本大震災で、津波に呑まれた故郷の手助けが少しでもしたいと、『大槌町の子どもたちを支える会』を主宰し、県内各地での写真展や資源回収などで支援金を集め、寄付を行っている。
講座には35名が参加。スライドで、海や山の美しい自然、お祭りなど、かつての平和な大槌町を志村さんが紹介したあと、津波が街を押し流す数分間の映像、火災や被災のあとの写真など、報道されなかった街や人々の姿が映し出された。「津波が街を飲み込むまで、たった数分間のことでした。街全体が押し流され、火の海となり、私の姉の無事も確認できるまで4日かかりました。それらのショックから、私は突発性難聴になりました」。
こうした街全体が巻き込まれるような大災害の場合、多数の人が居住確保困難となり、道路も遮断され、物資も不足、日常生活そのものが長期にわたって崩壊する。行政や自治会も犠牲者が出、生き残った人もどこに避難したのか分からず、外からの救助に対応できる現地組織は、人手がまったく足りず機能しなくなる。「混乱、悲嘆、喪失感など、被災者の心は大きな痛手を受けてしまいます。それでも諦めず災害の中で生き残り、皆で声をかけあい奮起することが、立ち直る一番の近道です。例えば、簡易トイレに使うビニール袋は何枚あっても足りません。自分の薬も持っていないと、その薬が来るかどうか分からず、持病の悪化につながります。普段から自助・共助を意識し備えれば、減災につながるのです。どうぞ震災を忘れず、今も頑張っている人たちにエールを送ってください。そして、自分たちの減災に備えて欲しい」と志村さん。参加者は「非常に貴重な話が聞けた。あらためて震災の状況が分かったし、自分も考えていかなければと痛感した」と真剣に語った。
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