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めったにお目にかかれない黒柿・竹・下駄の工芸士による夏の暮らしを彩る『にっぽんの手わざ展』開催
- 2017/6/30
- シティライフ掲載記事, 市原版

写真上↑ 大谷悦子さん
「使う人の立場に立ったモノづくりを」をモットーにしている大谷家具製作所(長生郡長南町長南1280|1)。工房2階にあるギャラリーにて、7月1日(土)から9日(日)まで(10~18時)、夏の特別工芸展『にっぽんの手わざ展』を開催する(会期中休みなし)。
千葉県では展示が珍しく、同工房でも初めてとなる島根県のおかや木芸の黒柿工芸や千葉県の八木澤祐三さんの竹工芸作品、過去にも同ギャラリーで展示販売し、いずれも完売となった静岡県の駿河塗下駄、駿河張下駄など約150点が展示される。
竹工芸の八木澤さんは20年以上、都内のデパートで個展を開催してきた。日用品の竹細工を作る人は多いが、工芸品レベルの作品は少ない。会場には近代美術工芸としての竹細工を確立したといわれ、千葉県指定伝統的工芸品に指定された八木澤さんの匠の技を駆使した花篭、菓子器、色紙掛けなどが並ぶ。同ギャラリーの大谷悦子さんは「八木澤さんの竹細工は様々な竹編みの技法を使い、丁寧な手仕事が繊細で美しい造形を表現していると思います」と話す。会期中、7月1日(土)・2日(日)、8日(土)・9日(日)、千葉県市原市在住の八木澤さんは在廊予定。
黒柿とは、樹齢数百年を超える柿の古木のうち、ごく稀に黒色の紋様があらわれることがあり、これを黒柿と呼ぶ稀少なものである。島根県出雲で家具や木工品を手作りしているおかや木芸の黒柿工芸は、黒柿の自然が生み出した美しい紋様を生かした小皿、花活け、ぐい呑み、ブローチやペンダントなどのアクセサリーやループタイ、帯留めなどを出品。
駿府城の城下町だった静岡市には漆器や蒔絵などの職人が全国から集まった。その伝統を継承した全国でも珍しい色彩豊かで斬新なデザインの駿河塗下駄や、和紙をよってパッチワークのようにデザインして貼り合わせた駿河張下駄。いずれも、その美しさと履き心地の良さに惹かれる人は多く、購入は「早い者勝ち」だとか。テレビ番組『美の壺』でも紹介された。
着物や浴衣だけでなく、洋服やジーンズにもあわせるとオシャレな駿河塗下駄・張下駄。今年の夏は、「日本の粋」を履いて過ごしてみては。「購入された方が普段着で下駄を履いて来店されることが多く、とても嬉しいです」と大谷さん。
どれも一点モノばかり。めったに見られない工芸品が勢揃い。この機会をお見逃しなく!
問合せ 大谷家具製作所
TEL 0475・47・3530