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こでまりの夢
- 2017/2/3
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~恩返しについて~
我が家は転勤族だったため、私は子育て真っ最中の頃に誰も知り合いのいない土地で、孤独な子育てをした経験があります。その時に親身になって私の話を聴いて助けてくれた先輩ママのHさんのことは、生涯忘れません。その後、また引っ越ししてしまったので、今はどうなさっているのかわからなくなりました。「ああ、今なら恩返しできるのに…」と思います。
でもHさんは、「いつか恩返ししたいです」と言った当時の私に対して、こうおっしゃってくれました。「私に直接恩返ししようと思わなくてもいいのよ。子育てが一段落して余裕ができたら、昔自分がしてもらったように、周りに困っている人がいたら話を聴いて助けてあげて。それが私に対しての恩返しだと思ってね」と…。
私はこれまでにたくさんの方に助けてもらいながら、子どもを育てさせてもらいましたが、そのほとんどの方に恩を返すことができませんでした。自分の母にも親孝行することなく、母は数年前に亡くなってしまいました。でも、恩を受けた人が例え亡くなってしまったとしても、遠く離れて暮らしていたとしても、恩返しはできるんだな、と思ったら救われました。
今年もたくさん恩返しができる年にしていきたいと思っています。新年も皆様にとって、心穏やかな良い年でありますようにお祈りしています。
中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
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連絡先 TEL.0475-53-3509