『槙の会』の歴史と思い

『槙の会』の歴史と思い

 4月21日(日)、『千葉に棲む文学人』全6回シリーズの第1回目が南総公民館で行われた。文学サークル『槙の会』のメンバーが6回にわたってそれぞれ講演をするもので、第1回目は本紙でもお馴染みの農民作家、遠山あきさん(95)がゆっくりとした口調で、時折クスッと笑える冗談を交ぜながら「『槙の会』のできるまで」について話した。遠山さんは農業の傍ら、自分の体験を元に書いた私小説で農民文学賞を受賞、多数の著書を出している。「私は晴れ女なのですが」と話し始めたこの日は冷たい雨が降り続いていたが、39名の参加者たちが遠山さんの講演に熱心に耳を傾けた。
 千葉の文化振興を目指すため昭和30年から始まった千葉日報主催の『千葉文学賞』や『千葉児童文学賞』などの各受賞者同士で交流し、互いに研鑽し合う場を持ちたいと考えた遠山さんをはじめとする有志数人が、毎年各受賞者に呼び掛け、同じ思いを持った仲間を集めた。そのグループが『槙の会』であり、日本古来の文字文化を守ることに深い喜びを感じながら活動を続け、今年で結成37年になる。槙は千葉県の県木で、県の後援への感謝の意を込めて名付けた。現在の代表は農学博士でもある三好洋さん。会員数は12名で、手作りの同人誌『槙』を毎年1冊発行しており、現在『槙36号』の作品を吟味中だそう。表紙のイラストも会員の手によるもの。
 また、遠山さん自身の幼少時代の懐かしい記憶についても語った。養老川の流れが続く不思議について父親に尋ねたら、ポツンと「輪廻だよ」と教えてくれたことが心の奥深くにしみこんでいるという。目の前に、幼少の頃の遠山さんが浮かび上がってくるようだった。
 同シリーズの第2回目は5月19日(日)、三好さんによる『房総の土と風土と文学』以降11月まで松葉瀬昭さん、岸本静江さん、磯目健二さん、勝山朗子さんによる講演が予定されている。
問合せ 南総公民館 
TEL 0436・92・0039

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  大網白里市在住の大森良三さんが長年描いてきた作品を飾る小さな美術館が昨年9月、同市ながた野にオープンした。そこは私設『よこい美術館』。永田…
  2.  茂原市の東部台文化会館において昨年7月~11月、同館主催の『公式ワナゲ教室』が開催された。教室は全8回、新型コロナウィルス感染拡大の影響で…
  3.  この4年間、ハーブを使った料理を中心に話をしてきました。以前にもこのコラムの中で述べましたが、人類の誕生以来、ハーブは薬草として日常の生活…
  4.  明けましておめでとうございます。昨年は、新型コロナウイルスが猛威を振るい、世界は一変しました。暗いニュースが多い一年でしたが、新しい年を迎…
  5.  大多喜町は、徳川四天王の1人で近世大多喜城初代城主となった本多忠勝によって整備された城下町だ。大多喜城とその城下町に多く残された古い家並み…
  6.  今月1月24日(日)、夢ホールプレゼンツ『新春ドリームコンサート』が夢ホール(市原市更級)にて行われます。第1部は平安時代の文学作品の朗読…
  7.  ホキ美術館は世界初の写実絵画専門美術館として2010年11月3日、千葉市緑区に開館。10周年を記念して、5月16日(日)まで『ベストコレク…
  8.  パラパラとキノコの図鑑を見ていると、様々な変わった形のものが出てきます。へー面白いなぁと名前を見て、妙に納得してしまったのがこのカブラテン…
  9.  大多喜町の『大多喜食品工房』は、地元特産のシイタケやタケノコを幅広く販売している。昨年11月9日、同社社長の千葉貞郎さんには木更津市渡辺芳…
  10.  パークゴルフは1983年(S58年) 北海道幕別町の公園で発祥したスポーツです。クラブ1本で、ボールをティーグランドからプレーしてカップに…

ピックアップ記事

  1.  大網白里市在住の大森良三さんが長年描いてきた作品を飾る小さな美術館が昨年9月、同市ながた野にオープンした。そこは私設『よこい美術館』。永田…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る