第二の人生、中小企業支援に情熱をかける
- 2013/10/25
- 市原版
第二の人生、中小企業支援に情熱をかける
大手企業退職者が長年、企業戦士として培った経営力や専門技術、ノウハウを活用して中小企業を支援しようと平成16年に千葉県庁商工労働部の支援を得て立ち上げた特定非営利活動法人NPOテクノサポート。現在は約60名の会員が関東甲信越地域で活動している。これまでに支援した企業は市内高根、松ケ島から全国にわたり延400社、活動実績は1400件にのぼる。
市内在住、理事長の松本武さんは「日本企業の99.7%を占める中小企業の活性化は日本の産業にとって必要不可欠。だが、実状は資金、人材等が不足しており厳しい状況にある。公的助成金をうまく使えるようにサポートしたり、時間をかけて丁寧にニーズに応えていきたい」と話す。
技術・製品開発、新規事業や機械の立ち上げ、販売力強化など支援内容は多岐にわたる。また、行政機関と恊働し中小企業支援のための施策立案に参画したり、大学等の研究機関の技術を中小企業が活用し、開発へと繋げられるよう両者のパイプ役を担ったりもしている。設立当初は企業から理解を得ることは難しかったという。10年経ってようやく実績が認められ経営革新等支援機関としての認定を受けることができた。本年度からは信頼関係のある企業の現場に入り、無料診断、生産効率を上げるための改善提案などホームドクター的な役割を担う事業を開始。更に、地球環境保全を推進するための国内規格であるエコステージ認証機関として活動し、中小企業が環境の観点から経営システムを確率するための手伝いも行っている。「信頼関係が築けた企業から賛助会員として資金的な援助が得られていることに大変感謝しています」また、「高齢化比率が高まるこれからの社会においてシニアの役割は大きいと考えます。リタイヤ後も15年ほどは充分働くことができる。
国際競争が厳しくなってきている今日、中小企業発展のために私達の経験を生かしたい。企業に喜んでいただき、社会で評価していただけると私達も充実感、達成感を味わうことができます。シニアが目的をもって生活することは心身の健康、さらには医療費低減へとつながっていきます。高齢者の質も高まれば高齢化問題も変わってくるはず」と松本さん。
問合せ NPOテクノサポート
http://www.npo-tsupport.org