みんなで子育て
- 2014/2/14
- 市原版
「今、出口が見えないと感じているあなたへ」
谷口真紀
初めての出産、初めての育児。初めてのことだらけで、大変なのか、こういうものなのかも分からない。日々目の前のことをこなすのに精いっぱいで、明日のことを考えることもなく、不器用に、一生懸命、子どもの世話に、家事に、こまごまとした雑務。不安だらけなんだけど、みんなやってることだから、私もがんばらなきゃと抱え込んでしまう。
一人では抱えきれないと思ったら、SOSを発してもいいんだということに、私は後になって気づきました。安易に他人に助けを求めることは、やってはいけないことだと思っていました。ですが初めての子育てでどうすればよいのか途方に暮れていた時、恥ずかしいと思いながらもSOSを発し、たまたまそのサインをキャッチし、行動してくれる方に出会えました。その方と一緒に子どもを育てることで、ようやく「市原市」という地域に溶け込んでいくことができました。この方がいなかったらどうなっていたんだろう?と思います。ですが現実には、一人で抱え込んでしまったりSOSをキャッチされず、「産後うつ」という状態になってしまう方も少なくありません。
「市原子育て応援団」は、そんな親のSOSから生まれました。情報が無いために困ったので、情報誌を作りたい。24時間子どもと一緒で息が詰まりそう、リフレッシュできる場所が欲しい、などの小さなSOSに見えるけど、当人にとっては大きなSOS。一人ひとりの親が、それぞれのSOSを持っています。1つのサインの背後には、同じ悩みを抱えている方がたくさんいます。立場が異なるとなぜ困っているのか、何が必要なのかも分からないのです。私自身、そんなに昔のことではないのに、赤ちゃんがいたあの頃の「感覚」を忘れてしまっています。今困っているパパさんママさん、ぜひ、あなたの思いをまず周囲の方に伝えてみてください。すぐに解決することはできないかもしれませんが、地域で子育てをする環境を作り上げていくためにも、今、何を必要としているのか、教えてほしいと思います。
【谷口真紀のプロフィール 】
キャリアカウンセラー、3児の母。「常に走っている人」と言われています。仕事、母親、ボランティア、たくさんのことに手を出してしまいますが、緻密な作業が苦手です。大事にしていることは「家族」と「笑顔」。2014年の抱負は「立ち止まってみる」。できるかなぁ?