繰り出すパンチで世界を目指す

ちはら台南中学校2年 笈川夏愛くん

 ちはら台に1人、夢に向かって突き進む少年がいた。ちはら台南中学校に在籍する笈川夏愛くん(14)、今夏には『U―15全国ボクシング大会 中学生の部55キロ級』で優勝した。「ボクシングを始めたのは小学校3年生の時。3歳頃からテレビや雑誌を見て、ずっとやりたいと思い続けていた。親の薦めで5歳から柔道を開始したが、身体作りにはとても役立ったと思う」と笈川くん。
 可愛らしい笑顔を浮かべる反面、ボクシングについて問うと鋭い視線を投げる。身体作りは「主に筋肉や持久力をつけることが目的だった」というが、現在もそれは怠ることがない。「ボクシング一本に力を入れるため学校内の部活動には所属していないが、毎日千葉市内の所属しているボクシングジムに通っている。大体が体幹トレーニングや筋肉トレーニングをしている。あとは自宅から駅まで往復8キロのランニングをしたり。お父さんはボクシングの経験者ではないけれど、普段からの練習に付き合ってくれたり色々見てくれる。一緒にボクシングについて学んでいる感じ」と嬉しそうだ。それでもさらにボクシングの腕を上げるため、「プロが所属するジムへ行き練習の相手をしてもらったり、ボクシング部のある高校の練習に参加させてもらったりしている」という。
 そんな笈川君は、これまで柔道以外にも相撲、和太鼓といった習い事をこなしてきた。そして柔道でも優勝、相撲においても市内で準優勝した経験を持つ。中学校で好きな教科は「もちろん体育」だそうだが、それらにボクシングとの共通点はあるのだろうか。少し首を傾げながら、「一番の違いははっきりしている。ボクシングは殴られること。それに、小中高の間は試合が3ラウンドだけれど、プロになったら一気に12ラウンドになるので体力も相当必要。ただ、自分の身体があまり大きいほうではないのに柔道で優勝、相撲で準優勝という結果を残せたのは素早く動く技術があったからだと思う。それはボクシングと共通している」と冷静に分析した。
 試合中に痛みを感じることはほとんどないが、中学校に入る前に練習で骨折したことがある。「自分が手を出したところに相手のパンチが飛んできて、腕が折れた。ちょうど全国大会の前で試合に出場できず、悔しい想いをした」とか。加えて、「ぜんそくを持っているので、寒い時期だと走っていて出やすくなり辛いときもある。あとは、自分の思ったような試合が出来ないときも辛いかな」と話すが、なにより嬉しかったのは「小6で『U―15全国ボクシング大会 小学生の部』で優勝した時」だという。
 普段、試合の復習はビデオを確認することで行う。優勝できるまでになった秘訣は、「緊張しないこと。小さい時からやっているので精神的に試合慣れしている。全国では少し緊張したけれど。あとは、練習量が他の人より多いことと、周りの人のサポートがあったこと」としっかりとした意見。夏休みなど長期休暇には大阪へ3日から1週間かけて合宿に行くこともある。参加する高校や他ジムのサポートも厚い。また、「最大のサポートは両親だと思う。お父さんは意見と一緒に励ましてくれる。お母さんは何も言わずに見ていてくれる。ただ、昔柔道をやっていたころは試合をかなり見に来てくれたけれど、ボクシングに切り替えてからはなくなった。全国大会は見に来てくれたし、おそらく殴られているところを見たくないのだろうと思う。でも、もっと来てくれたら嬉しい」と語る。
 そして、「自分でできるのは自己管理。おかしなどの間食を控えて水分の量も調整する。水を我慢できないときは、その分動いて気を付ける」と続けながらも「好きな食べ物は肉料理。それにスイーツ系も好きでアイスは冬でもよく食べる!」と笑いながら話す笈川くんは、今後について「今、自分は上半身だけで相手の攻撃を避けてしまうことがあるので、後ろに下がりながら避けるなど戦い方において練習を積む必要がある。進路はまずボクシング部のある高校に入ってインターハイで優勝するのが目標。卒業したらプロテストを受ける。最終的には世界を目指す」と強く言い、ボクシングポーズを決めた。

問合せ 笈川くん(父)
TEL 080・1070・1303

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  御宿町・日墨友好文化大使のヴァイオリニスト・黒沼ユリ子さん(81歳・御宿町在住)が、小学校時の図工の恩師であるイラストレーター・大西三朗さ…
  2. いつものにぎやかな音楽が聴こえると、それは移動販売車ピース号が来た合図。食品や日用品などを乗せて、週に1度、決まった場所へ決まった時間にやっ…
  3.  1945年8月15日の終戦の日、連合国軍機と交戦し墜落したとみられる零戦の機銃が、今年1月、大多喜町で発見された。遺族の依頼を受けた有志の…
  4.  日本の伝統文化として海外でも興味関心の高い折り紙。必ず一度は折ったことがあるだろう。一年の延期を経て今夏開催された東京オリンピックで、来日…
  5. メヒコの衝撃─メキシコ体験は日本の根底を揺さぶる 9月26日(日)まで 市原湖畔美術館  メキシコのスペインによる征服から500年、独立…
  6.  世の中、理不尽なことがたくさん起こりますが、それをどう捉えるかで人生の行く道が変わることがあります。目の前で起こっている理不尽なことは、今…
  7.  ボランティア団体『桜さんさん会』は今年4月23日、東京の憲政記念会館で開催された『第15回みどりの式典』で緑化推進運動功労者内閣総理大臣表…
  8. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  御宿町・日墨友好文化大使のヴァイオリニスト・黒沼ユリ子さん(81歳・御宿町在住)が、小学校時の図工の恩師であるイラストレーター・大西三朗さ…

おすすめ商品

  1. SG-507 ユネスコ世界遺産 フィルム 名入れカレンダー

    世界の自然や遺跡を厳選 – 豪華版・ユネスコ世界遺産シリーズ 1-2月/マチュ・ピチュの歴史保護区…
  2. TD-288 卓上L・大吉招福ごよみ・金運 名入れカレンダー

    金運の黄色と金箔「金運上昇八卦鏡」のW効果!驚異の金運力!金運上昇八卦鏡。 風水で八卦鏡とは、邪悪…
  3. SG-951 卓上 デスクスタンド文字(SB-324)名入れカレンダー

    【人気商品】卓上名入れカレンダーの超ヒット商品! 高級感が漂うシンプルデザイン。重量感のある厚紙を…
  4. SB-103 金澤翔子作品集 名入れカレンダー

    気鋭の書家、金澤翔子さんによる書下ろし作品集。 先天性の障がいを持って生まれた少女が書と出会い、才…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る