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庭の片隅のトキワハゼ

 庭の片隅に咲く、地面すれすれの小さな花に気付いた。今年初めて芽生えたのではなく数年前からあったようで、十数株もあった。名前はトキワハゼ(常盤爆米)といい、爆ぜ米に似た花が一年中咲くので常盤と付いたという。
 大きさは1センチぐらいの唇形花で、上唇は紫色、下唇は淡い紫を帯びた白色に黄色と赤褐色の斑紋がある。顔を近づけてみると、立って見た時より鮮やかな色合いをしている。放っておけば高さ20センチぐらいになるようだが、我が家では日当たりが悪いのか5センチを超える株は見当たらない。冬場は数が少ないもののどれかの株に花が咲き、一年中見られた。
 地面すれすれにカメラを置き横から撮ってみたら、上からとは見違える写真になった。大地をはい回る小さな虫たちにはこのように見えるのだなと感じた。大輪とまではいかなくとももう一回り大きく咲いていたら、もっと記憶に残る印象を与えていたろうと思う。
 携帯でもデジカメでも花に近づけ、上から、下から、右から、左からとポーズを変えて数多く撮ってみると案外いい写真が撮れていたりする。設定をチューリップマークのマクロ(近接撮影)にすると、カメラを近づけてもピンボケしないので小さな花には有効だ。
 散策で見かけた野草を掘って「採る」方たちには、同じ「とる」でもカメラで「撮る」ことをお奨めします。そうすれば市原の多様性豊かな自然を大勢の人たちに楽しんでもらえ、子供たちの世代まで残すことができるから。

ナチュラリストネット/野坂伸一郎

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