楽しみ方いろいろ!いちはらアート×ミックスへ行こう
- 2014/4/25
- 市原版
養老渓谷駅から歩いて10分ほどで、アートハウスあそうばらの谷へ着く。この会場には、大巻伸嗣さんの作品『おおきな家』が展示されている。古民家ギャラリーの中で展開する空間芸術作品。この民家に人が暮らしていた記憶を表現している。室内は暗いので足もとに注意。また、他会場の作品についても同様だが、会場が暗く光を利用したものは、じっくり鑑賞することを勧める。時々、「○○が見えただけだったので、すぐ出てしまった」という声を聞くが、時間の経過で変化する仕掛けになっている知ると「もっとしっかり観ておけばよかった」と残念がる人がいるので。
「おうちごはんでマネしたい!」
ギャラリー横にあるレストラン『なっぱすごろく/山覚俵家』では、スマイルズ 生活価値研究所のプロデュースで、JA市原市女性部の皆さんが調理や接客をしている。
工房をリニューアルした店内は、近くの森や小川のライブ音が流れる癒しの雰囲気。営業時間は10時から17時。ランチビュッフェは11時30分から14時。メニューは、主に市原産の具材15種類から、自分で選んでごはんにトッピングする『季節の混ぜごはんセット』。お代わり自由の混ぜごはんと味噌汁に惣菜3品とドリンク付き。ズラリ並んだ具材の入った鉢の隣には、梅干しやお新香も。ランチタイム終了後の午後カフェではお代わりなしの同セットの他、豆腐ドーナツなどの和スイーツも。日本茶には知る人ぞ知る煎餅『いちせん』も付く。
「フキ、落花生、ヒジキ等、ヘルシーな食材がたっぷり。ごはんも味噌汁も全部が美味しい。素材の味が生きている」、「スタッフがお母さんみたいな温かい人たちで、おうちにいるみたいにくつろげる」、「是非、家でもマネしてみたいごはん」とお客さんの評判も上々。また、多くのお客さんが「きれい」と言って混ぜごはんの写真を撮っていた。
女性部の皆さんは「米は市原産の養老のめぐみ。混ぜごはんというと、炊き込みと思う方が多いので珍しがられます。ふだん野菜を食べないというお子さんも召し上がっています」と話す。
非日常の世界で遊ぶ
芸術鑑賞は美術館やギャラリー等で絵画や彫刻などの作品を観るものだけではないと、アートに関心が高くなかった人たちに気づかせてくれた今回の芸術祭。
展示空間を含めて作品とみなし、光や音など物を拠り所にしない素材を使う手法、インスタレーションが各会場でみられ、体験型の作品は老若男女問わず刺激と感動を与えた。そのひとつ、上総大久保駅近くにある会場、いちはら人生劇場(旧白鳥小)の校舎内では、教室や職員室を劇場に見立てた参加型のカン・ユンスさんの作品や、宇宙旅行を疑似体験させるようなジティシュ・カラットの映像作品が展示されている。
2階会場への入口は、トンネル(穴)をくぐって階段を。そこに広がるのは、吉田夏奈さんの作品『もぐら』。もぐらの視点で作られた。リアルな地層が目に飛び込んでくる。次の教室は、澄んだ音色が心に響くミルチャ・カントルさんの作品。約50個の風鈴が天井から吊されている。
ドアに取り付けたヒモにより、ドアの開閉で風鈴が鳴る仕組み。長い廊下には、西堀隆史+ウィット・ピンカンチャナポンの作品、竹で編んだトンネル『呼吸する廊下』が。まさに呼吸しているように、ゆるく動く。
この会場でも五感を刺激してくれる作品に出会えるだろう。