猛禽類サシバ現る!

 有秋公民館主催事業『自然観察 野鳥の観察会』(全2回)が開かれ、30人が参加した。初回の4月16日は鶴岡慶一さんと田中義和さんによる講義と同館周辺の野外観察。まず研修室で身近な野鳥について、田中さんの撮りためた映像とさえずりとともに「水辺にいるシラサギは大きさの違う3種、足先が黄色いのがコサギ、チュウサギとダイサギは黒い」、「駅前などにもいる尾の長いモノクロの鳥はハクセキレイ。似ているセグロセキレイは背中と目の下が黒い。ヒヨドリの飛び方は波型」など鶴岡さんが解説した。大きさを比較するにはものさし鳥としてスズメ、ハト、カラスを基準にするとよく、足跡、羽、フンなどフィールドサインからは鳥の食物や習性がわかるそうだ。鶴岡さんが市原市藤井で定点観測した野鳥はオオタカ、シロハラ、フクロウなど36種類にもなる。
 講義のあと、双眼鏡やカメラを手に同館隣にある永藤(ながふじ)公園の雑木林に入るとすぐに、田中さんが猛禽類の鳴き声に気づく。周囲を探すと林の奥からハトほどの大きさのツミが飛び立ち姿を消した。道路を渡ると通ったばかりの公園に現れたのは小鳥の群。道路越しに「エナガ、メジロ、コゲラがいる」と講師が指差すと参加者たちも「右に飛んだ」、「上の枝にいる」など教えあった。
 三井化学の寮の脇を下る途中、クチバシが太く額に出っ張りがある、澄んだ声で鳴くハシブトガラスがいた。「クチバシが細くダミ声で鳴くのはハシボソガラス」だという。不入斗川に出ると川岸の大木にスズメほどの大きさのビンズイが数羽飛び回っていた。「夏は本州から北海道の高山に移動する冬鳥。旅立ち前だろう」との説明。水辺には腹部の黄色いキセキレイがエサをついばんでいた。
 川の上流に向かい、有秋東小学校南側を通ると、ビオトープのある校庭に冬鳥ツグミを発見。さらに歩くと水を張ったばかりの田んぼや雑木林の里山が広がり、奥の草地にキジが頭を出した。「キジは一夫多妻。オスの近くにはメスが何羽かいる」と田中さん。「県の鳥ホオジロの鳴き声も聞こえる」というが、ウグイス同様姿は見えなかった。遠くの枯れ枝に止まるモズは肉眼では点のよう。見つけた講師たちがフィールドスコープの照準を合わせると、参加者は順番に覗き込み、黒い羽に白斑があるオスのモズを確認した。泉台方面の上空に弧を描いて出現したのは猛禽類サシバのつがい。春に大陸から集団で渡ってきて秋に館山や富津の岬から戻る夏の鳥。「田んぼと林のある豊かな自然環境に住みカエルなどを食べる」という。
 今回、出会った鳥はカワラヒワ、アオジなど21種。「公民館周辺は都市型の鳥が多い。いちはらクオードの森や養老渓谷など市の南部にはこれから夏鳥のオオルリやサンコウチョウなどが見られる」とのこと。次回はバスで内浦山県民の森へ向かう。

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