食べて、見て、楽しんで 秋の風物詩 姉崎門前市大盛況

 JR姉ケ崎駅前にある妙経寺門前の公園用地で毎年行われている『姉崎門前市』。妙経寺住職をはじめ、来賓や関係者が1人ずつ「ボーン」と鐘を打つところからイベントはスタートする。第13回目となる今年は11月1日に開催。暖かい陽気の中、昼前後には会場周辺にまで人が溢れるほどの大きな賑わいを見せた。
 妙経寺の長期改修工事が平成12年に終わり、のちに市原市による区画整理事業が行われた。門前通りが広くすっきりしたところで、商業の発達する土地が少なく元気のなかった姉崎を活性化させようと市原商工会議所が主催して開いたのが門前市の始まり。
 年々来場者も増え、今年は約1万人が訪れた。昼を待たずに完売の店も出るほど大盛況だった市場の出店は38店舗。地元の飲食店や団体がパン、焼き鳥などの販売のほか、ダーツゲームや工作、介護相談などそれぞれの特色を生かして集客に精を出した。姉崎地区社会福祉協議会では姉崎の郷土料理として『いちじくのワイン煮』と、七面鳥とごぼうの味噌仕立てスープをご飯にかけて食べる『鳥ドセ』を提供。(一社)市原青年会議所では、近隣小学校4~6年生の児童が仕入れ、販売、会計までを行い「いらっしゃいませ。おいしいですよ~」と駄菓子屋になって奮闘する姿が見られた。
 時折登場する『姉崎門前市』のキャラクター『あねぼん』も子ども達との写真撮影に大忙し。また、椎津川沿いを歩き、片又木の法蓮寺などを経由して帰って来る『あねさき門前市ウオーキング』にも多数の参加者。ステージでは市原生粋の実力派バンド『ガリスター』による演奏や姉崎小学校4年生の児童による『よさこい村』などが行われ、ステージ前は人だかりと大きな拍手で楽しい祭りムード一色に。そのほか姉崎小の児童を中心に『姉崎だいこん3Dおろしアート』が行われ、動物や父親の顔など子どもならではの愉快な作品が続出、大きな盛り上がりをみせた。
 さて、メインイベントとなる『姉崎だいこんグルメ 市原D1グランプリ2015』。今回は『姉崎だいこん』を使った「鍋料理」をテーマにオリジナルメニューを募集、4店舗が決勝に進んだ。前回の覇者『中華 吉華園』からは牛すじと力餅、たくさんの具材が入ったコラーゲンたっぷりの坦々味噌風味『力鍋』。コクのある出汁が体中に染みわたる。
 昼時に長蛇の列ができていたのは『ちば宝来』の『姉崎だいこん特製なべジャンガラ』。しょうゆとニンニクの効いたビリ辛鍋で、市原産コシヒカリの新米米粉をブレンドした自家製のこだわり麺。「遊び心を添えてみました」と話す『食膳処 小うめ』の『鶏つみれ鍋 カレー味噌チーズ味 バゲット添え』は「和風と洋風が混ざった感じ。初めての食味です」との声が。こってり味が多い中、さっぱり感が好評だったのは『八雲』による『大根つくねが入ったスープがうまい鶏鍋』。いずれも「美味しい!」と舌鼓を打ちながら来場者は笑顔で料理をほおばった。
 熱々の鍋料理で体もポカポカ温まったら、いざ投票。1食300円で食券を買うと渡される黒い投票チップを「これが1番!」と思った店の投票箱へ入れる。箱に入ったチップの重さで勝負が決まる。激戦レースの結果、1位に選ばれたのは、大根おろしが練りこんだプルプルのつくねがたまらない『八雲』の鶏鍋。「今回の鍋を店のメニューにも加えていきたいです」と同店店長は話した。
 『姉崎だいこん』は世界に誇る地域ブランド。生産者である『姉崎蔬菜(そさい)組合』は2007年に関東初の共同洗浄選別施設を導入。洗い、箱詰めといった出荷作業が軽減され、良質な野菜の生産に力を入れることが可能になった。農薬と化学肥料の使用を減らすことで千葉県の基準をクリアし「エコファーマー」の認定を受けていることから「世界一安心安全な姉崎だいこん」とのキャッチコピーが定着している。ダイコンだけではなくスイカやゴボウなどの生産にも力を入れているそうだ。
 「秋冷の季節に、各飲食店で『姉崎だいこん鍋』が楽しめるような街を目指したい」とD1グランプリ実行委員長。『姉崎だいこん』のみならず、姉崎の魅力をたっぷり満喫できるイベント。来年も楽しみだ。

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