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河川敷クリーン大作戦で笑顔がいっぱい!
- 2016/6/3
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~地域応援団 川島会が里山を守る~
2006年2月に結成された市原市のボランティア団体『地域応援団 川島会(川島良雄会長)』。5月15日(日)、第6回河川敷クリーン大作戦として五井大橋下の養老川河川敷で、約40名が草刈りを『満喫』した。同団体は、市原市内の企業の2代目である4名が、地元に住んでいる以上は何か地域に恩返しをしようと考えたのが結成のきっかけだった。会員は20から60代まで300名以上。
理事長の稗田真司(ひえだしんじ)さん(45)は、「初めは、ある企業のお手伝いでゴミの撤去をしました。25トンの量です。その時に誰かのために身体を動かし、汗を流すことがどんなに気持ち良いことか気付いたんです。ボランティアを含め、何をするのにも人手が足りない今の時代です。若手を中心に集った会ということで注目されました」と振り返る。
他ボランティアを通して横のつながりを広げ、お互い協力して活動する機会もあるが、「川島会の軸を取ろうと決めた時に、まずは草刈りと不法投棄の撤去だ、となりました。年間スケジュールにそって、最低月1回は活動日があります。最近力を入れているのは里山整備です」と話すのは、会員の花見(はなみ)健太郎さん(35)。県内でも一番の緊急課題として取り上げられる里山整備問題は、解決するにも時間と共に大きな労力が必要になる。また、里山の再生・獣害の被害防止・生物多様性の確保などの他、山の整備は広範囲に渡るため所有者が単体とは限らない。
あらゆる課題を視野に入れながら、稗田さんは「あちこちの地域で里山保全の団体が活動していますが、団塊の世代より上の方がほとんど。きちんとした技術継承のためには、ゆっくりしていられません。5年を目処に、本格的に整備への知識を伝授していただきたいと考えています」と決意を語る。現在は、花見さんの自宅(市原市福増)が所有する約8万坪の山の整備をする同団体。そこでは、市原市環境部が保有する粉砕機を借り受け、竹をチップ状にしている。「昔は竹も風呂の薪として燃料にしたり、東京湾の海苔漁で使用したが、今は皆無。タケノコを食すしか手段がありませんでした。しかし、近年竹の二次利用は循環型社会を作る上で重要になっています」と花見さんが熱く話すように、竹を米ぬかと混ぜて発酵させると土壌改良材に生まれ変わるのだ。そして、「竹を炭にして道の駅などで販売するのもいいですが、二次利用した結果はこうだった、竹が資源になる証明をしたいです」と続けた。
今では同団体に県内外から賛同の輪が広がっているが、これも10年活動を継続した賜物だ。『知識力』、『体力』、『サポート力』などのあらゆる方面に自信のある人々が徐々に集った。初めの5年は市原市レクリエーション協会に加入し、色んなイベントに参加した。どうしたら楽しみながら活動できるのか、何をすれば興味を持ってもらえるのか勉強するためだ。
そして最近、大きな試みがスタートした。川島会に入会すると貰える会員カード。それを市内の川島会協力店で掲示すると、店独自の飲み物無料サービスなどが受けられるのだ。「仕事の都合で毎月の活動には出られないけれど、違う形で応援したいと名乗りを上げてくれました。まだ始まったばかりで協力店舗数は少ないですが、順次広げていきたいです」と花見さん。
さらに、今期からNPO法人川島会も設立を予定。より多方面、および深く根ざした活動を目指す。会員の渡邊浩二さん(44)は今後の目標について、「竹林整備では目をそむけてはいけない問題があります。でも、まずは楽しみたいです。自然に触れる体験型イベントとして、竹の整備をしている市原市福増の花見家ではシイタケの原木打ち、竹炭をまいた畑でのジャガイモ掘りなどを計画中です。ぜひご家族で来ていただけたら」と話した。
会員には活動内容を独自にまとめた『川里新聞』を郵送し、地産地消プロジェクトと称した旬な情報も迅速に発進。地域を問わず、同会は会員を募集中。会費は入会時のカード発行手数料500円のみ。里山を守るというだけではなく、人とのつながりを増やす、小さなきかっけにしてみてはいかが。詳細は問合せを。
問合せ 花見さん
TEL 090-3361-0641