半世紀の記憶 山里吾郎

 高校卒業50年だという。昨年12月、そんな通知が同窓会の事務局から届いた。思わず指折り数えた。『安房高を出たのが昭和41(1966)年。確かに昨年3月で50年か…』。歳月の重みを実感した▼総会を兼ねた全体同窓会が1月15日(日)、館山市の夕日海岸ホテルで開かれた。卒業50年の高校18回“が当番。今も親交のある仲間からの連絡、誘いもあり万難を排して出席した▼総会、全体懇親会、18回生懇親会の3本立て。どうせなら総会から…と決め昼過ぎに市原市の自宅を出発。前日からの寒波のせいだろう。鋸山のトンネルを抜けるとうっすらとした雪が温暖な南房の地を蔽っていた▼束の間の雪化粧を楽しみながら目的地のホテルへ。早めに受付を済ませロビーで待っていると、懐かしい記憶を呼び覚ますように次々と見たような顔が。でもほとんどがおぼろげで見たことがあるような無いような…▼半世紀の歳月に加え、団塊世代の一期生。1クラス55人以上が9クラス、ざっと500人の卒業生だ。理系、文系、就職組に分けられていたこともあり、ほとんど接点の無かった同級生も多い▼それでも総会が終わり、全体懇親会が始まるころには酒の力も加わり、記憶のすり合わせが徐々に進む。メーンの18回生懇親会。出席者は約70人だったが酒を注ぎ注がれ、思い出を、近況を語り合ううちに50年の時間(とき)は一挙に縮まった▼午後8時の閉会。名残惜しそうに次々と友が帰る中で、そのまま繁華街・渚銀座に流れ込んだグループも多かった。ホテルに泊まった翌日、寒風の鏡ケ浦(館山湾)には、雪を被った富士の雄姿が大きく広がっていた。

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