季節のスケッチ

俳画と文 松下佳紀

春一番とは春先に吹く強い風だが、田舎に住む私には上掲の俳画のような風景が先ず思い浮かぶ。単なる風景描写だが、人間と自然を大づかみした言わば私の原風景でもある▼この強風は誰もが待ち望む春の使者であると同時に家屋を吹き倒したり船を転覆させる厄介者でもある▼数ある春一番の俳句ではポリバケツが転がる、自転車が将棋倒しになる、砂塵で家の中がざらざらするなど様々な現象が取り上げられ百家争鳴?の感がある。そんな中《春一番競馬新聞空を行く 水原春郎》が私の目を引く。春一番の巻き上げた競馬新聞は大空をどこまで飛んで行くのだろう。この句ユーモラスに世の一端を写しながら、どこか深遠な思いも込められていて味わい深い。

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