草木と廃品で里山を表現

 5月4日から4日間、市原市南部で開催された『アートいちはら』。このイベントの会場のひとつである内田未来楽校で、「ワァ!なんだこれ~?」と、来場者の注目を集めたのが、武田眞幸さん(33)のサプライズ出店。
 木造校舎の隣に停められた1・5トントラック。その荷台を舞台に展開された作品世界は、見る者のイマジネーションを刺激した。ヤマブキやナツハゼ、ミツバツツジなどの落葉樹をメインに植え込まれた荷台には、随所にゴミとしか見えないモノがレイアウトされている。
 武田さんは「里山を表現しました。山歩きが好きで、昨年からボランティアで米沢(内田)の森の保全活動にも参加しています。里山を歩いていて感じるのは上を見るとキレイだけれど、足元にはゴミが多いということ。だから、この作品を見て、汚いとか面白いとか思ってくれたら。環境保護を啓発するのでなく、作品と接することでインスピレーションが湧いてきてもらえたらいいなと。市原市で普通に見られる風景です。少しばかり、チバニアンを意識しました。作品づくりに使った土も草木も壁も市原にあったものです。もちろん、捨てられた水筒やラジカセなどのゴミも」と語る。
 今回の出店は、事務局長の小出和茂さんや『市原内田の森を考える会』代表の鶴岡清次さんに「出てみたら」と声をかけられてと嬉しそう。子どもから高齢者まで様々な人々が集う内田未来楽校。来場者の皆さんは武田さんの作品を真剣に見入ったり、作品づくりの意図を尋ねたりしていた。今後も機会があれば出店をしてみたいとのこと。
 武田さんは生まれも育ちも市原市。東京農業大学地域環境科学部森林総合科学科を卒業後、住友林業緑化株式会社に入社、庭の設計等の仕事に就いた。5年ほど働いたのち、「自分で庭造りをしたい」と、約10年、造園会社で修行した。そして、今年1月に独立し武田屋作庭店を設立。業務内容は、庭造りに関すること全般。地元市原はもとより、周辺地域などにも対応する。
 武田さんのブログでは、市内各地で見かけた山野草などの植物が紹介されている。中には近年見つけることが稀になった草花も。それも「こんな所に?」という街なかで発見されたものもあり、見過ごしてしまいそうな存在に目をとめる優しさを感じる。
 「自称、植木屋です。雑木の庭造りから、庭のお手入れ、里山の利用促進などを行っています。生き物の共生、環境向上を目指して活動しています」と武田さん。市原だけではないが、里山保全活動の若い担い手が不足している昨今、今後の活躍を期待したい。

問合せ 武田さん
TEL 090・3040・9046

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…
  2.  市原市不入の市原湖畔美術館にて、企画展『レイクサイドスペシフィック!─夏休みの美術館観察』が7月20日(土)に開幕する。同館は1995年竣…
  3. 【写真】長沼結子さん(中央)と信啓さん(右) 『ちょうなん西小カフェ』は、長生郡長南町の100年以上続いた小学校の廃校をリ…
  4.  沢沿いを歩いていたら、枯れ木にイヌセンボンタケがびっしりと出ていました。傘の大きさは1センチほどの小さなキノコです。イヌと名の付くものは人…
  5. 『道の駅グリーンファーム館山』は、館山市が掲げる地域振興策『食のまちづくり』の拠点施設として今年2月にオープン。温暖な気候と豊かな自然に恵…
  6.  睦沢町在住の風景写真家・清野彰さん写真展『自然の彩り&アートの世界』が、7月16日(火)~31日(水)、つるまい美術館(市原市鶴舞)にて開…
  7.  子育て中の悩みは尽きないものですが、漠然と考えている悩みでも、種類別にしてみると頭の整理ができて、少し楽になるかもしれません。まずは、悩み…
  8.  市原を中心とした房総の地域歴史を調査・探求している房総古代道研究会は、令和6年4月、会誌『房総古代道研究(七)』(A4版82ページ)を発刊…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】教室の講師と子どもたち  JR浜野駅前と五井駅前でダンススタジオを経営する堀切徳彦さんは、ダンス仲間にはNALUの…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る