【市原市】【一宮町】一宮町における最後の藩主の教えを胸に

 2月23日(土)、長生郡一宮町にある中央公民館で『没後100周年記念 第3回 加納久宜(ひさよし)公を語り合う会』が13時半より開催された。加納久宜公は1848年生まれ、19歳で一宮藩の最後の藩主となり、晩年には64歳から町長も務めた。今年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』の登場人物としても知られている。加納久宜公研究会・会長の林一雄さんは、「私達が献花を呼び掛け始めたのは7年前のことで、3年前より有志による語り合う会を実施しています。加納さんは一貫して『人材育成』と『産業振興』に取り組まれました。皆で豊かになることが自分の幸せ、と感じる情熱から数々の足跡を残され、未来を信じる心が『公益事業』の原動力になりました」と、熱く語る。一宮町城山公園内には町指定史跡『加納久宜公の墓』がある。当日の午前の『献花式』では、参加者約90名が一人ずつ墓前に生花を手向けた。

 
 明治維新後は東京の大学で学んだ後、教育や司法、国会で活躍した加納公。46歳から7年間務めた鹿児島県知事では、西南戦争で士気が下がっていた県民の意識を改革して復活させ、名知事と慕われたとか。その後、東京の大森にある自宅に戻ってからは入新井(いりあらい)信用組合(現城南信用金庫)や日本体育会(現日本体育大学)、全国農事会など幅広い方面でリーダーとして活躍した。そこで、『語り合う会』では城南信用金庫顧問で城南総合研究所長の吉原毅(よしわらつよし)さんによる『創始者の思いを今に~加納公と信用金庫』が語られた。

「功績を文字で残すだけなら簡単です。それ以上に、人となりを想い浮かべて、彼ならどうするかと想像することにこそ価値があります。加納公は決して地位や身分にこだわらず、目先の損得ではなく人の心を大切にされました」と、吉原さんは語気を強める。決して金持ちのためにあるのではなく、一般市民を大切にする信用組合。地域の産業を盛んにしてローカル経済を活性化するために、ヨーロッパ最先端の知識や技術を導入した加納公。そして、「本来企業とは、人々や地域を豊かにするためのものであって利益優先ではないのです。これこそ加納公の自治政治の教えでしょう」と、吉原さんは続けた。

 参加者は親族の他、多くは城南信用金庫および日本体育大学等の関係者。そんな中、一宮町在住の男性は、「これから地方自治の問題が多く出てくる中、きっと加納公の教えは大切になる。彼の存在をもっと町民に浸透させたい」と、感想を話した。

 現在、同研究会では会員を募集中。定例会は毎月第3火曜日、一宮町中央公民館の視聴覚室にて19時開始。参加には資料代200円必要だが、会員は無料。詳細は問合せを。
問合せ:林さん
TEL.070・6406・1414

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