私のひとり言 相川浩 蓮の花

 今年の梅雨は例年になく長く、雨も多かった。各地で大雨による被害等目にするたび、今住むこの地域の有り難さを感じている。
  7月も中頃の梅雨明けの朝、庭の蓮が見事に咲いてくれた。鉢植えながらも、十年以上前から家内が丹精し育てているもので、私はいつも花が咲くと、「花が呼んでいるんだよ」と大きな顔をして一番最初に花に近づく。家内は「花の咲く頃やってくる昆虫みたい」と笑っている。その日も開花をいち早く察した私は、「開いたぞー」と一言。今年は雨が多かったせいか、いつもより葉も花も背丈が高く、背伸びしても花を見ることが出来ない。脚立に上りやっと同じ目線で蓮華を拝む事が出来た。
 私の声に誘われ庭先に出てきた家族みんなも暫し感動、シャッターを切る。私は覚えたばかりの「蓮華の五徳」を語った。(1)淤泥不染の徳(おでいふぜんのとく:泥の中でも綺麗な花を咲かせる)、(2)一茎一花の徳(いっけいいっかのとく:一つの茎に一つの花が咲く)、(3)花果同時の徳(かかどうじのとく:花が咲くと同時に種ができる ※実際には同時に種はできないが、昔の人にとってそれだけ蓮の花は神秘的だったらしい)、(4)一花多果の徳(いっかたかのとく:一つの花にたくさんの種ができる)、(5)中虚外直の徳(ちゅうこげちょくのとく:茎の中は空洞で、それが一直線に太陽に向かって伸びる)。「蓮華は凄いね」とみんなで頷き、微笑む。
 毎年、蓮の鉢は春先に植え替えを行なう。余剰蓮根もあるので、知人に株分けするが、「花を見ることが出来ました」と嬉しい言葉を頂くたびに家内は「良かったねー」と笑顔で答える。ただ、寂しいことがひとつある。それは最初の頃、植えたもののなかに、見たことの無い花弁の多い八重花があったこと。家内が咲かせたのだが、花が終わった後の管理が悪かったせいか、今は見ることが出来ない。スマホの写真も眺めつつ、この時期は家内と蓮の花の美しさに見入っている。

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