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地域の子どもの居場所づくり こども食堂『トイトイ』 【市原市】
- 2019/11/15
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第1と第3(土)の夕方、辰巳台の住宅街の一角。光の子幼稚園に隣接する別棟の平屋に、こども食堂『トイトイ』の旗が出る。15時頃に集まるのは料理を作るボランティアスタッフ。子どもたちと一緒に遊ぶスタッフは16時頃から参加。子どもたちも16時過ぎからやってくる。「今日のメニューはなに?」「盛り付けやるひと!」「はい、お手伝いします!」と終始賑やかだ。 『トイトイ』の開設は3年前の2016年8月。もっと地域貢献できないかと関係者たちが長年考え、子どもたちの居場所づくりとしてスタートさせた。最初は手探りのまま、メニューをカレーのみにし、第1土曜日にオープン。翌年の4月には、メニューの2回に1回をカレー以外に変更。第3(土)が開設されたのは2018年で、現在1年半ほどになる。「今でもそうですが、地域の方にお知らせするのが難しかったですね」と、開設前からの中心メンバーである山本さんは振り返る。「そのうちに、子どもたちに食事を提供するだけではなく、もっと広い意味での『居場所づくり』にしようという形に変わっていきました。子どもたちと一緒に楽しみながら、年配の方たちもボランティアとして貢献できたり、特に目的がなくても、誰でもここに来るとホッとする。そんな場所も必要なのではと思うようになりました」 運営は第1(土)が京葉教育文化センター、第3(土)は辰巳台地区社会福祉協議会が担当。料理は5~6名で行い、1回に作る料理は30名分が目安。現在は献立表があり、様々なメニューを作っている。対象の子どもは就学前~小学生、中学生もOK。平均10名ほどの利用で、多いと30名を数えるときもある。教員免許を持つスタッフがいる第3(土)には、勉強道具や宿題を持ってくる子どもたちもいる。食卓はボランティアスタッフも一緒に囲み、和やかだ。
「米や野菜などの食材は、地域の方の支援が大変ありがたいです。利用料金はその他の食材の仕入れに使います。家でおやつを作って持ってきてくれる人もいるんですよ」と山本さん。ただ、大人300円、子ども100円という料金だけでは運営費はまかなえない。企業から各福祉団体へ贈られる寄付金等を、炊飯器やコップ、ホットプレートなどの家電や食器の購入、不足する毎回の食材費へと充てている。
山本さんは「私たちには『地域のために』が一番大切なこと。子育てに大変な家族とどうやってつながり、どう子どもたちの助けになれるかがやはり難しいです。理想は週1回の開設。子どもたちの生活の中に定着させていければ、と思っています」と今後の希望を話した。
問合せ:第1(土)山本さん・18時以降
TEL.080・6607・1917
第3(土)永里さん
TEL.090・7254・0820