こでまりの夢 ~ 親の足型、子が踏む ~

子どもというのは、親の言う通りにはしませんが、親のする通りにするものですね。また違う言い方をすれば、『親の思い通りにはならない。親の心通りになる』とも言われます。似てほしくないところを受け継いだりして、我が子は自分の鏡のような存在です。そして、親と同じような道を歩む。このことを『親の足型、子が踏む』と言います。中には反面教師で、親のようになりたくないと思って違う道を歩んでも、孫がやる、とも言われます。
これはあくまでも先人の教訓ですが、なんだか自分にも当てはまることが多々あり、親としての自分をいさめる言葉になっています。子どもは良いことも悪いことも、親の背中を見て育つものなんですね。
ところで、先日こんなことがありました。保育園に通っている年長さんのAちゃんが、ゲームに負けて悔しがるお友達のBちゃんに、「負けることは悔しいけど、一生懸命に頑張ったんだからいいことだよ」と言っていました。数日後、今度は反対に慰めていたAちゃんが、あることに負けて悔し涙を流していました。それを見ていたAちゃんのお母さんは、「悔しいね。でも、それはいい涙なんだよ。その気持ちを忘れないで、次がんばろうね」とAちゃんに声をかけていたのです。
Aちゃんは日頃からお母さんに前向きな言葉をかけてもらっていたから、Bちゃんにも同じことが言えたのです。これも親の足型ですね。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園園長。保育士。エッセイスト。
連絡先 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】「手作りの電飾」木村順一  恒例の市原市写真連盟展が11/1(金)~6(水)、夢ホール(市原市更級・スポーツデポ市…
  2.  銚子市は、漁業と醤油の街として有名ですが、2012年に銚子市全域が日本ジオパーク委員会から「銚子ジオパーク」として認定されました。ジオパー…
  3. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…
  4.  10/12(土)から12/15(日)まで開催される、市原歴史博物館(市原市能満)の特別展「旅するはにわ~房総の埴輪にみる地域間交流~」。千…
  5. 【写真】日展 彫刻 2023年  都内六本木の国立新美術館にて、11月1日(金)から24日(日)まで『第11回日展』が開催…
  6.  秋の里山では、山の幸クリの殻斗(いが)の棘が茶色く変わり始め目立つようになる。葉が覆い茂っている林では見分けにくい。花が咲く6月と殻斗が割…
  7. 【写真】Frederic Edward Weatherly『Peeps into Fairyland(妖精の国を覗き見る)』 …
  8. 【写真】お店の前で。『十五や』のTシャツを着た藤本さん(後列中央)と田頭さん(右隣)  緑豊かな市原市東国吉で、県道21号…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る