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姉崎高校卒業生らが地元の「歴史の旅マップ」を制作【市原市】
- 2020/4/2
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市原市内の古道に道標を作成・設置し、椎津城跡の整備に協力するなど、文化遺産啓発活動や地域行事に協力を続けている姉崎高校の生徒らが、このたび「姉崎 歴史の旅マップ」(A3版カラー両面刷り/700枚)を制作し、3月7日の卒業式後に地元の公民館や飲食店などに配付して話題になっている。
日本史研究選択生徒(3年生)と有志らが卒業を前に取り組んだ。姉崎高校では、古道への道標作成と設置、有秋公民館と連携した文化財マップの作成、椎津町内会がすすめる城跡整備の看板づくり、青葉大学で生徒が郷土の文化遺産を講師として紹介するなどの活動を続けており、今回のマップ作りはその延長線上にある。
マップの表面は姉崎から袖ケ浦市までの広域地図で、久留里藩の参勤交代路であった久留里道や鎌倉街道などの古道を紹介。裏面は姉崎地区の拡大地図で、椎津城跡散策ルートや姉崎古墳群散策ルート、詳細な久留里道西往還(新道・旧道)が生徒目線で色鮮やかに描かれている。
担当した戸張温さん(3年)は、「これまで鎌倉街道の道標や椎津城跡の看板づくりをしました。卒業前に今回のマップが完成してうれしいです。多くの人に届けたい」と話す。戸張さんは日本史研究の授業で実際に鎌倉街道上総路を歩いてパワーポイント資料を作り、プレゼンを実施した経験をもとにマップを作成。ポイントとなる地点を写真やわかりやすい解説で紹介している。わざわざ大多喜城まで出向いて、武者鎧を纏って撮影して写真を掲載し、これまでに作成した道標とともに表紙を際立たせている。
担当した石川教諭は、「このマップ作成は、高校生の地域参画を推進する取組みの一つです。ふるさといちはらを愛する心を育む活動を今後も続けていきたい」と話す。
市原市では「いちはら歴史のミュージアム」構想の一環として、博物館と連携し、市民や来訪者が見学ルートや各種情報を容易に得られるようなしかけを用意するフィールドミュージアム構想を推進中。「市民を、主人公に。」をコンセプトに、地域で行われるさまざまな歴史文化活動を通じて、地域の活性化や歴史遺産を支える人づくりを進めている。これらを市民との協働により行うことで、歴史遺産の存在や価値と魅力を再発見してもらうきっかけを探っている。市ふるさと文化課の鶴岡さんは、「今回の高校生の取組みを一つの糧として、フィールドミュージアム構想を進めていきたい」と話している。 地元高校生が作成した「姉崎 歴史の旅マップ」で、ふるさとを再発見してみませんか。配付先は、みちのくラーメン・姉崎/そば処伝兵衛・姉崎/ラーメン宝来・青葉台/くるまやラーメン・迎田/天一・姉崎/らぁ麺ひなた・姉崎高校前/姉崎公民館/椎津城跡整備の町内会の方々。次年度は、これらの飲食店の紹介を入れて発行する予定。
問 千葉県立姉崎高等学校
社会科・石川教諭
TEL.0436・62・0601
※写真・資料提供:姉崎高等学校・石川教諭