困っている方のために、役立つ交通サービスを 市原ベイタクシー株式会社 代表取締役 小出 雄太 さん【市原市】

 市原市岩崎にある市原ベイタクシー㈱は、この4月から『べんりタクシー』を始めた。体調や高齢などで出かけるのが不安な人のために、買物や薬の受け取りなど、様々な用事を代行し、品物を家に届けてくれるサービスだ。

「市原市は公共交通機関が整っていない地域も多く、新型コロナウイルス感染防止の自粛要請などもあって、困っている方のお役に立てるサービスはないか?と考えました」と代表取締役・小出雄太さん(34)は話す。本来の業務の他に行う救援事業という分野であり、全国的に見ても携わっているタクシー会社はまだ少ないそうだ。「当社でこの業務を担当するドライバーは、訪問介護員有資格者である女性。普段から介護タクシーで送迎などを行っており、買物の商品等、日常の用事でも女性ならではの視点で、細かく対応できると思います」という。
 市原ベイタクシーは創立約60年。グループ会社としてコイデ陸運㈱(旧小出運輸㈲)、観光バスの東京湾岸交通㈱があり、運送のエキスパートといえる。昭和40年にコイデ陸運設立、平成6年には東京湾岸交通がスタートし、市原ベイタクシーは平成に入ってから前オーナーに「事業継承をして欲しい」と相談され、先代社長が引き受けた。介護タクシーは平成12年に県内で初めて開始している。
 2015年、社長に就任した小出さんは、すぐに『子育てタクシー』『陣痛タクシー』を立ち上げている。7歳と2歳のお子さんがいる小出さんは、当時、東京などで始まっていた24時間対応の陣痛タクシーに、これは役に立てる、と実感したという。「家にいる妻に、仕事のある自分は常に付き添っていられない。とっさの時に頼れるサービスがあれば、出産時や子育てで何かあったときも慌てず、妻も私も安心できると思いました」。現在、陣痛タクシーの登録は、総計で優に3000件を越えている。出産予定日と産院を登録しておくので、電話で説明しなくても産院まで送ってもらえる。「タクシーを頼む側も早めに手配できるので、これまで一刻を争うような事態はありませんでした。また、娘さんが使わなくても、ご両親が当社を使ってくださったりします」
 小学生までの子どもがいる家族のための子育てタクシーも登録制。急な子どもの発熱や家族の急用など、トラブルでお迎えが難しいときのコース、指定の場所にお子さんだけを送迎するコースなどがある。「習い事の送迎や特別学級への通学、お母さんの出産で上のお子さんの送迎が必要になったなど、ケースは様々です。このサービスは送迎場所や時間を登録しておくので、ドアtoドア・小さいお子さんでも安心安全で頼める、というのがポイントです」
 小出さんも社長就任前は、介護タクシーのドライバーとして実績を積んできた。普通のタクシードライバーも客の命を預かるプロだが、介護タクシーはさらにその責任が重くなるという。「寝たきりの方をストレッチャーで運ぶので、ひとつ間違うとストレッチャーごと転倒という事故もおき、取り返しの付かない事態も考えられます。大切なご家族ですので、常に気を遣う大変な面はありました」。それでも、在宅介護をしている幾つもの家族から「とにかく助かります。ありがとう」と感謝の言葉をかけてもらえたことが、大きな励みになったそうだ。
 市原ベイタクシーでは、5月からさらに料理店から食事の配達をするデリバリーサービスもスタートする。「陣痛タクシーの登録の多さが示すように、これからも人の役に立つ安心・安全なサービスを市原市内で確立していきたい」と小出さん。べんりタクシーは登録不要、ネットでも電話でも気軽に相談できる。最新のデリバリーサービスなども詳細はHPで。

市原ベイタクシー株式会社
Tel.0436-21-0700
https://bay-taxi.com/

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1.  昨年秋の相次ぐ台風と豪雨災害。何度も被災し一部区間が不通だった小湊鐵道が、3カ月間に及ぶ復旧作業によって、全線開通を果たしてから半年後の夏…
  2.  島根発祥の『2歳のお誕生日会』。メモリアルワークを通じて、2歳児のイヤイヤやイタズラの本当の理由を知り、子育てを楽しもうというもので、主に…
  3.  最近、街中の池でもよく見られるようになったオオバン。白色の嘴と額以外ほぼ全身黒色をした全長36センチ位の水鳥である。全身に斑や縞模様等が少…
  4.  古いレトロな郵便局の建物を活かし、まちづくりや育児サークルの活動、ギャラリーなどに使えるレンタルスペース『ギャラリー・プロジェクト長南』。…
  5.  千葉県内各地で福祉施設の運営を行っている社会福祉法人佑啓(ゆうけい)会。平成5年に市原市で開所した知的障害者施設・ふる里学舎をはじめ、通所…
  6.  以前、八十三歳になる恩師が、「出来の悪い子ほど親孝行。自分の足りなかったところを教えてくれた」と、我が子の子育てを振り返られて仰っていまし…
  7.  7月の日曜日の午後のひととき、上総更級公園の公園センターで、ハーブの活用法「ハーブクラフト」講習会が開催された。参加費、材料費は一切無料。…
  8.  新型コロナウイルスの感染拡大と昨年の台風被害から、今年は多くのイベントが中止。緑豊かな里山に囲まれた長柄町でも、多くの農園や組合、工房など…
  9.  関東鉄道協会主催、鉄道沿線地域の活性化に寄与しようと開催されているスタンプラリー。第10回となる今年は、関東を「東京」「千葉」「埼玉・群馬…

ピックアップ記事

  1.  昨年秋の相次ぐ台風と豪雨災害。何度も被災し一部区間が不通だった小湊鐵道が、3カ月間に及ぶ復旧作業によって、全線開通を果たしてから半年後の夏…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る