ふるさとビジター館 いちはら自然探訪 ヤナギマツタケ

 昨年6月に笠森観音へ出かけました。このお寺は日本唯一の四方懸造りだそうで、その構造を良く見ようと裏手に回ってみると、カエデから見事なヤナギマツタケが出ていました。
 街中の公園や街路樹のプラタナスなどから出ていることもあるわりと身近なキノコですが、その見事なフォルムには思わず声がもれます。ゆるやかなフレアスカートのような「つば」、その表面にはココアのような胞子がびっしりと付着していました。
 ヤナギマツタケは古くはローマ人も栽培していたとされる食用キノコで、中国からの乾燥品(中国では柳から発生するものを楊樹菇、茶樹から発生する茶薪菇と区別する)も輸入されています。最近は国内でも栽培され、茶樹茸という名前でスーパーなどでも売られるようになりました。味はくせがなくシャキシャキとしてかなり美味しいらしいです。
 エノキタケが野生のものと姿が違うように、栽培品の見た目はすらっと細長くて傘も開いていません。美しいスカートも出ていませんが、もし見かけたら買って食べてみてください。ちなみにマツタケという名前ですが全くの別種で、マツタケの香りはしませんがガッカリしないでね。
(ナチュラリストネット/加藤恵美子)

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