『五井朝市』夜のまちに吹く朝の風!【市原市】

 毎月第3日曜の7時半~10時、JR五井駅西口のアーケード・シンコープラザで開催の朝市。弁当や地元の野菜、果物などを販売、すぐに売り切れてしまう店も。居酒屋が多い夜のまちに早朝から提灯が灯り、大勢の市民で賑わっている。

『五井朝市』を立ち上げたのは、地域活性化を目指す市の講座『第1回リノベーションスクール@市原』(昨年12月開催)の参加者4人。『星野農園』代表の星野真人さん、『きまぐれカフェClover』代表の山内恵子さん、『開宅舎』代表の高橋洋介さん、『房総ローカリスト』のぽんちゃさん(都内会社勤務)だ。アーケード内はコロナ禍で休業を余儀なくされた店と空き店舗でシャッター街となっていた。4人は講座内で現地調査と討議を重ね、通りに人を呼び込むことが肝心と考え、『五井朝市』に行き着いたという。
 今年4月、4人は活動を始めた。環境作りのための掃除を重ねながら、近隣の店舗や商工会、同じ講座に参加した他のチーム、無印良品(アリオ)のスタッフ、市役所職員、一般の人たちなど仲間を増やした。「SNSで取り組みを知って、皆さんが手伝ってくれて…。わいわい楽しんで作業しました」と星野さん。同時に近隣店舗へメニュー開発と出店の呼びかけを行い、朝食メニューを皆で試食しながら各飲食店との関係性を構築した。
 8月29日、ついに第1回五井朝市を開催。市内からはイタリアンの『とらんとらん』、果物の『おおもりや』、小料理の『虎徹』、洋菓子の『フェリシア』、ハワイ料理の『キャリオカ』、実験農園『SUNファーム市原』など、千葉市からも天然素材のハウスクリーニング『おそうじひとしずく』が出店。また、「アレルギーに配慮した焼き菓子店『よろこびの種』を計画中」という双子の深澤さんや、「地域の農家をつないで新鮮野菜の販路を広げたい」と話す永田さんなど、夢多き若者たちも集結。早朝から市民が訪れ、人気のタコライスは約30分で完売、おいしい果物ジュースも次々にオーダーが入った。
 出店数は回を重ねるごとに増えている。第2回から参加の『鶏酒場いち』の店主は「コロナでずっと閉めていましたけど、じっとしているよりやっぱりお客さんを迎えたいですね」と話す。実行委員の4人は「朝市をもっともっと多くの人に知ってもらって駅前に賑わいが戻ったら…」と口にする。『#夜のまちに朝食を』を合い言葉に、地域を盛り上げる志と熱意が人から人へと伝播する五井朝市。次回予定は11月21日。あなたも是非お出かけを。

問合せ:星野真人さん
Tel.090・4930・6237

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市中高根にある鶴峯八幡宮は、鎌倉時代の建治三年(1277年)より続く由緒正しき神社である。「本宮大分県の宇佐八幡宮から御分霊を戴きお祀…
  2.  焚き火が恋しい季節になりました。私は週末の黄昏時、陽が落ち始める前から焚く準備を始めます。我が家の焚き火台は壊れて要らなくなった洗濯機のド…
  3.  光陰矢の如し、今年の掉尾(ちょうび)を飾る懐かしの映画は、「ウエスト・サイド物語」です。1961年(昭和36年)公開、監督はロバート・ワイ…
  4. 写真:《アニマリス・オルディス》2006年ⒸTheo Jansen  千葉県誕生から150周年を迎えた今年、千葉県立美術館…
  5. 【写真】各賞受賞作品の監督。前列左から2番目は映画祭実行委員長、後列左端は審査員のミヤザキさん。グランプリ受賞の全監督は前列左から3番目。 …
  6.  若い人がイチバン集まりたくなる街イチハラヘ! 未来に向けて動き出す「イチハラ」が、新しい「しあわせ」を発信する2024年の3日間、その各講…
  7.  キセキレイは、よく街中で見かけるハクセキレイの仲間ですが、個体数が少なくなっていることや、渓流や川原などの水辺を好んで生息しているため、ハ…
  8. 【写真】神明さん(左)と宗形さん  丸みのある可愛いフォルムから奏でられる心地よい音。それこそ、オカリナの最大の特徴である…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  市原市中高根にある鶴峯八幡宮は、鎌倉時代の建治三年(1277年)より続く由緒正しき神社である。「本宮大分県の宇佐八幡宮から御分霊を戴きお祀…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る