ふるさとビジター館 自然探訪 ~紫のグラデーション・ナヨクサフジ~

 初夏になると近所にある水路の斜面一画に、藤の花のような紫のグラデーションがきれいな、ナヨクサフジの花が咲き誇ります。

 ナヨクサフジは、マメ科のツル性植物。ヨーロッパ原産で、日本には飼料や緑肥用に入ってきたものが野生化したといわれています。正面から見ると、蝶のような形に見える蝶形花という花の形をしており、茎の長さは数メートルにもなります。

 ナヨクサフジのナヨは弱弱しいと言う意味で、見かけが弱弱しい事からこの名がついたといわれていますが、実際のところ繁殖力は旺盛で、他の植物の生長を抑制する物質を出すアレロパシー効果もあります。このため、水田や休耕地などで、雑草の繁殖を抑えるために使われています。

 しかし繁殖力が強いことから、環境省の「適切な管理が必要な産業上重要な外来種」として、生態系被害防止外来種リストに掲載されています。何やら悪者的な存在になっていますが、きれいな花は心を和ませてくれます。

(ナチュラリストネット/時田良洋)

 

ナチュラリストネット/自然を愛する仲間の集まりです。豊かな自然環境をいつまでも永く残したいと活動しています。 Tel.080・5183・9684(野坂)

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 【写真】「手作りの電飾」木村順一  恒例の市原市写真連盟展が11/1(金)~6(水)、夢ホール(市原市更級・スポーツデポ市…
  2.  銚子市は、漁業と醤油の街として有名ですが、2012年に銚子市全域が日本ジオパーク委員会から「銚子ジオパーク」として認定されました。ジオパー…
  3. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…
  4.  10/12(土)から12/15(日)まで開催される、市原歴史博物館(市原市能満)の特別展「旅するはにわ~房総の埴輪にみる地域間交流~」。千…
  5. 【写真】日展 彫刻 2023年  都内六本木の国立新美術館にて、11月1日(金)から24日(日)まで『第11回日展』が開催…
  6.  秋の里山では、山の幸クリの殻斗(いが)の棘が茶色く変わり始め目立つようになる。葉が覆い茂っている林では見分けにくい。花が咲く6月と殻斗が割…
  7. 【写真】Frederic Edward Weatherly『Peeps into Fairyland(妖精の国を覗き見る)』 …
  8. 【写真】お店の前で。『十五や』のTシャツを着た藤本さん(後列中央)と田頭さん(右隣)  緑豊かな市原市東国吉で、県道21号…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 【写真】真光寺仏殿(左)。右側は薬師堂が建つ前、本尊を安置していた書院  市原市との市境にある緑豊かな里山、袖ケ浦市川原井…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る