ふるさとビジター館 自然探訪 ~紫のグラデーション・ナヨクサフジ~

 初夏になると近所にある水路の斜面一画に、藤の花のような紫のグラデーションがきれいな、ナヨクサフジの花が咲き誇ります。

 ナヨクサフジは、マメ科のツル性植物。ヨーロッパ原産で、日本には飼料や緑肥用に入ってきたものが野生化したといわれています。正面から見ると、蝶のような形に見える蝶形花という花の形をしており、茎の長さは数メートルにもなります。

 ナヨクサフジのナヨは弱弱しいと言う意味で、見かけが弱弱しい事からこの名がついたといわれていますが、実際のところ繁殖力は旺盛で、他の植物の生長を抑制する物質を出すアレロパシー効果もあります。このため、水田や休耕地などで、雑草の繁殖を抑えるために使われています。

 しかし繁殖力が強いことから、環境省の「適切な管理が必要な産業上重要な外来種」として、生態系被害防止外来種リストに掲載されています。何やら悪者的な存在になっていますが、きれいな花は心を和ませてくれます。

(ナチュラリストネット/時田良洋)

 

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