ふるさとビジター館 自然探訪~小さなキノコ・ハチスタケ~

 今年はウサギ年、お正月には中央博物館でウサギにちなんだ植物やキノコが展示されていましたが、その中にハチスタケというキノコがありました。ハチスというのはハスのことで、その実に形が似ているキノコです。ノウサギのフンから出るので、学名は『十五夜さん』とネーミングも粋。

 先日、空き地の砂利の中にノウサギのフンがありました。もしかして?と手に取ると、なんとハチスタケが生えているではありませんか!傘の直径は1ミリ強、背の高さは2ミリほどです。顕微鏡で詳しく見るためには、剃刀でスライスして切片を作りますが、シイタケの薄切りですら下手な私にとって、こんな小さなキノコを薄切りにするなんて難行苦行。

 なんとか切り取ってみると、まさにハスの実のような構造です。キノコの内部には先端が尖った真っ黒の袋があって、その中に細長い胞子が入っていました。この先端から胞子が出ていくんだ、なんだか○○浣腸みたいだな~。あら、失礼!フンから出るキノコだけに、変な話になっちゃってごめんなさいね。みなさんもノウサギのフンを見つけたら探してみてください。出会えるかどうかはウン次第ですが…。

(ナチュラリストネット/加藤恵美子)

 

◇ナチュラリストネット/自然を愛する仲間の集まりです。豊かな自然環境をいつまでも永く残したいと活動しています。 Tel.080・5183・9684(野坂)

 

◇加藤恵美子ブログ 千葉県の自然見~つけた♪ https://emikocho.blog.fc2.com/

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市は市制施行60周年を記念し、『エンジン01(ゼロワン)in市原』を2024年1月26日(金)~28日(日)に開催する。先月8月25日…
  2.  マザー牧場(富津市)では、ひと足早く秋先取りの絶景が登場。まきばエリア 『花の大斜面・東』にて、 2年目となる『コキア』が9月上旬より紅葉…
  3.  心ない行動や言葉が、人を追い詰め事件になるケースも多い昨今。この本『慈雨』の筆者・大木太枝(たえ)さんも、20数年前、愛する家族が他人の中…
  4.  9月30日(土)・10月1日(日)の2日間、上総更級公園や上総大路などで、『上総いちはら国府祭り』が4年ぶりに開催される(主催:上総いちは…
  5.  絵本作家の五味太郎さんが書いた本に『じょうぶな頭とかしこい体になるために』という本があります。「何をしたいか自分でもよくわからないんだ」と…
  6.  今回から前後編で、世界に名を轟かせた黒澤明監督に関するお話です。黒澤明:1910年(明治43年)3月23日生~1998年(平成10年)9月…
  7.  牛久石名坂1号墳跡は、市原市のほぼ中央に位置し、国道が縦横に走る養老川中域の標高37メートルの河岸段丘上にあります。周囲には大小の古墳が9…
  8.  8月21日から23日の3日間、野田市にある江崎グリコ株式会社の工場見学施設『グリコピアCHIBA』にて、小学生とその家族を対象としたワーク…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  9月30日(土)・10月1日(日)の2日間、上総更級公園や上総大路などで、『上総いちはら国府祭り』が4年ぶりに開催される(主催:上総いちは…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る