こでまりの夢
~「いつかは終わる」けど・・
うちの子どもたちがまだ小さかった頃、ご近所に同じくらいの子どもを持つ同年代のママ友のAさんがいました。3人の子どもはやんちゃで言うことをきかない子でしたが、子どもが騒いでも我がままを言っても叱らず、黙って静かに受け答えをする方でした。私はいつもAさんを見ていて、「物静かで冷静に子育てしていて、すごいな」と思っていました。そんなAさんがある日、ポツリとつぶやいたのです。「いつかは終わるから…」。『子育ての大変さもいつかは終わるから、今は辛抱し我慢する』ということだったようです。
私はそれまで、Aさんは子育てに詳しくて余裕があるのかと思っていましたので、そんなことを考えていたなんてビックリしました。しかし、本当は子育てが大変だったのを辛抱し、やりたいことも我慢していたのです。私はAさんのことを誤解していました。
『いつかは終わる』と思うことは間違いではないです。でも、常に辛抱して我慢していたら、子育ては楽しいものではなくなります。時には「お母さんだって泣きたい時もあるのよ」と、子どもと一緒に泣いたっていいし、家族に甘えたっていいのです。家庭の中でお母さんだけが辛抱し我慢しているなんて、家族もきっと嬉しくはないでしょう?
それに、いつかは終わるとわかっているのなら、辛抱や我慢ではなく、子どもと一緒に泣いたり笑ったりして、子どもとの時間を共有して楽しんだらいいと思いました。親自身の気持ちを表現することも、子育てには必要なことなんだと思います。