~恐怖の二歳児~

 『恐怖の二歳児』という言葉をご存知でしょうか?二歳児は、見た目の可愛らしさとは裏腹に、かたときも目が離せないいたずらぶり。私は四人の子どもを育てましたが、特に下の子達は大変でした。あたりにあるものを手当たり次第に触る、投げる、ばらまく、壊す、引っ張り出す。ダメだと怒ると、火がついたように泣きわめく。できもしないのに、自分でやりたがる。言葉もまだ上手に喋れないし、言うこともきかない。駅の階段でひっくり返って泣かれた日は、まさに「恐怖の二歳児だ!」と思いました。
 昔から「三つ子の魂百まで」といわれる三つ子とは、満二歳児のことなんですよ。自由に歩けるようになって、細かいものがつかめるようになり、世の中を自分の目で見て、触って、試して、学習をしているのです。自分の意志で行動し始めた頃が、ちょうど二歳という訳です。向上心の現れなんですね。ちなみに、九時から十四時までの日常生活の中で、平均八千七百歩以上歩いているというデータもあるそうです。一歩二十cmとして計算しても、一・七kmにもなります。二歳児の頃は、一日平均二kmは歩かなくては円満に育たないとも言います。よく動く子が、よく食べ、よく眠り、よく育つのでしょう。
 二歳児を持つ親御さんは大変でしょうが、成長の通過点だと受け止めて、おおらかに育てていきましょう。不思議なことに、言葉がうまく話せるようになると落ち着いてくるものです。この時期は、親子の会話を増やすといいですね。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
http://www.en-sta.jp
連絡先 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ


今週のシティライフ掲載記事

  1.  市原市中高根にある鶴峯八幡宮は、鎌倉時代の建治三年(1277年)より続く由緒正しき神社である。「本宮大分県の宇佐八幡宮から御分霊を戴きお祀…
  2.  焚き火が恋しい季節になりました。私は週末の黄昏時、陽が落ち始める前から焚く準備を始めます。我が家の焚き火台は壊れて要らなくなった洗濯機のド…
  3.  光陰矢の如し、今年の掉尾(ちょうび)を飾る懐かしの映画は、「ウエスト・サイド物語」です。1961年(昭和36年)公開、監督はロバート・ワイ…
  4. 写真:《アニマリス・オルディス》2006年ⒸTheo Jansen  千葉県誕生から150周年を迎えた今年、千葉県立美術館…
  5. 【写真】各賞受賞作品の監督。前列左から2番目は映画祭実行委員長、後列左端は審査員のミヤザキさん。グランプリ受賞の全監督は前列左から3番目。 …
  6.  若い人がイチバン集まりたくなる街イチハラヘ! 未来に向けて動き出す「イチハラ」が、新しい「しあわせ」を発信する2024年の3日間、その各講…
  7.  キセキレイは、よく街中で見かけるハクセキレイの仲間ですが、個体数が少なくなっていることや、渓流や川原などの水辺を好んで生息しているため、ハ…
  8. 【写真】神明さん(左)と宗形さん  丸みのある可愛いフォルムから奏でられる心地よい音。それこそ、オカリナの最大の特徴である…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1.  市原市中高根にある鶴峯八幡宮は、鎌倉時代の建治三年(1277年)より続く由緒正しき神社である。「本宮大分県の宇佐八幡宮から御分霊を戴きお祀…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る