~恩返しについて~

 我が家は転勤族だったため、私は子育て真っ最中の頃に誰も知り合いのいない土地で、孤独な子育てをした経験があります。その時に親身になって私の話を聴いて助けてくれた先輩ママのHさんのことは、生涯忘れません。その後、また引っ越ししてしまったので、今はどうなさっているのかわからなくなりました。「ああ、今なら恩返しできるのに…」と思います。
 でもHさんは、「いつか恩返ししたいです」と言った当時の私に対して、こうおっしゃってくれました。「私に直接恩返ししようと思わなくてもいいのよ。子育てが一段落して余裕ができたら、昔自分がしてもらったように、周りに困っている人がいたら話を聴いて助けてあげて。それが私に対しての恩返しだと思ってね」と…。
 私はこれまでにたくさんの方に助けてもらいながら、子どもを育てさせてもらいましたが、そのほとんどの方に恩を返すことができませんでした。自分の母にも親孝行することなく、母は数年前に亡くなってしまいました。でも、恩を受けた人が例え亡くなってしまったとしても、遠く離れて暮らしていたとしても、恩返しはできるんだな、と思ったら救われました。
 今年もたくさん恩返しができる年にしていきたいと思っています。新年も皆様にとって、心穏やかな良い年でありますようにお祈りしています。

中嶋 悦子(なかしま えつこ)
1965年生まれ。宮崎県出身。二男二女の母。大網白里市在住。エンカレッジ・ステーション(株)代表取締役社長。NPO法人民間児童館おおきなかぶ理事長。ありんこ親子保育園理事長。エッセイスト。
http://ensta.blog43.fc2.com
連絡先 TEL.0475-53-3509

関連記事

今週の地域情報紙シティライフ

今週のシティライフ掲載記事

  1. 『一宮ウミガメを見守る会』は3~5月にかけて、『ウミガメがやってくる町・一宮の海をもっと知ろう!』と題し、3回の連続ワークショップを開催し…
  2.  毎月第2・4(火)・13時半~15時半、東金コミュニティセンターで開かれている『ときがね川柳会』。会員は17名、最高齢は93歳で平均年齢も…
  3.  鴨川市にある私設房総郷土美術館では、6月5日(日)まで『房総が生んだモダニズムの日本画家・酒井亜人展』を開催している。美術館館主の黒川さん…
  4.  来月9日から14日、夢ホール(市原市更級)で『小湊鐵道を撮る仲間たち』展が開催される。この写真展は、写真家の故加賀淺吉氏が中心となり、6年…
  5.  敷地の中にわずか1・5畳ほどの小さな物置小屋を作りました。本来ならもっと早くに作るはずでしたが、次第に物が増え置き場所に困り始めたので、や…
  6.  ちはら台の街には公園が沢山あり、訪れた人の憩いの場となっています。  西には、テニス場がある「堂坂公園」、滑り台がある「睦月公園」、スプ…
  7.  5月になると私は、フクロウが巣を構えるような大きなスダジイを順番に回ります。運が良ければ巣立ったヒナがいるからです。でも今年は声もしないの…
  8.  市原市在住の田波武さんは、昨年4月、パズル界初の『イロハ』3文字を使ったクロスワードパズル、『ひらめきの右脳 理詰めの左脳を覚醒させるイロ…
  9. シティライフ編集室では、公式Instagramを開設しています。 千葉県内、市原、茂原、東金、長生、夷隅等、中房総エリアを中心に長年地域に…

ピックアップ記事

  1. 『一宮ウミガメを見守る会』は3~5月にかけて、『ウミガメがやってくる町・一宮の海をもっと知ろう!』と題し、3回の連続ワークショップを開催し…

スタッフブログ

ページ上部へ戻る